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激化の一途たどる米中角逐

茅原 郁生

台湾問題に飛び火の恐れ 危機回避へ冷静な外交努力を

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生

 昨年から始まった米中貿易戦争は、コロナ禍の拡大にもかかわらず、激化の一途をたどっている。現に米中角逐は、先端科学技術や海洋における軍事的威嚇競争など安全保障面にまで拡大し、最近は米国が在ヒューストンの中国総領事館の閉鎖を命令、その報復として中国は成都の米総領事館を閉鎖させた。

内憂外患抱えた習氏

 このように、とどまるところを知らない米中角逐拡大の背景には、両首脳が国内問題で追い詰められる内憂がある。実際、米国には今秋の大統領選挙や人種問題が対中対決姿勢の強化を促しており、中国には、米中角逐がもたらす経済不振やそれに関連する党・国内の不協和音の問題がある。

 習近平中国国家主席の強みとしては、これまでに共産党独裁体制のトップに座り、国家主席を兼ね、最大の強権機構である軍の指揮権を独占し、権力集中を進めている。


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