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ソ連の北海道占領計画と樋口中将の決断

濱口 和久

侵攻ソ連軍への反撃命令 日本軍、占守島で頑強に抵抗

拓殖大学防災教育研究センター長・特任教授 濱口 和久

 近年、樋口季一郎陸軍中将の功績を後世に伝える運動が起きている。9月には、北海道古民家再生協会が中心となり、石狩市に樋口中将の記念館がオープンする。写真や資料などが展示される予定だ。今春、孫の樋口隆一明治学院大学名誉教授が遺稿集『樋口季一郎の遺訓 ユダヤ難民と北海道を救った将軍』(勉誠出版)を刊行した。

 樋口中将はハルピン特務機関長時代の昭和13(1938)年3月、ナチスドイツの迫害から満洲国に逃れてきたユダヤ人の命を救っている。多くのユダヤ人を救った杉原千畝の「命のビザ」の話は有名だが、樋口中将は杉原よりも2年前にユダヤ人を助けているのだ。さらに、樋口中将の決断が、ソ連の攻撃から北海道を守ったということをほとんどの日本人は知らない。

 以下、ソ連による北海道占領計画と、樋口中将の決断の意義について述べていきたい。

全島占領目論んだソ連


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