ワシントン・タイムズ・ジャパン

ウクライナ危機と軍の動き

乾 一宇

露軍臨戦下で駆け引き

ロシア研究家 乾 一宇

 時は巡る。ソ連崩壊を20世紀最悪の地政学的惨事と嘆いたプーチン大統領に好機が巡ってきた。父祖の地キエフ=ルーシ、そのウクライナの政治的混乱に乗じ、クリミアを併合し、いまもウクライナ東部をにらんで部隊を展開している。

 第2次大戦中、連合国側は領土不拡大を宣言していたにも拘わらず、大戦後、米英合意のもと、ソ連は欧州正面で国境を西方へ押し出し、ブルガリアを除く東欧諸国に陸続きに接するようにした。ウクライナ正面ではポーランド東部200㌔を併呑(カーゾン線)、トコロテン式にポーランド(波)はドイツ東部を獲得、独・波国境はオーデル・ナイセ線となった。

 クリミアは軍事的要衝で、黒海をおさえる海軍基地があり、1954年ロシア共和国からウクライナ共和国に移管された因縁の地である(*)。


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