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内村鑑三と新渡戸稲造の教え

加藤 隆

「天の視点」で人生考えよ 品格と魂を磨き「真の人間」に

名寄市立大学教授 加藤 隆

 我々は世界に誇る平和国家と自負している。しかし、心の覆いを一皮めくると、言いようもない孤独や不安に苛(さいな)まれているのも事実である。旧約時代の預言者エレミヤは、時の指導者に警告して「彼らは、わが民の破滅を手軽に治療して、平和がないのに『平和だ、平和だ』と言う」と叫んだが、見せかけの平和に酔いしれている現代人にも警告を発してはいないだろうか。

「大いなるもの」の導き

 さて、寄る辺ない我々の社会を考える上で、羅針盤になり得る二人の明治人の著作を取り上げてみたい。内村鑑三の『代表的日本人』(1894年)と新渡戸稲造の『武士道』(1900年)である。両書ともすでに120年余の歴史を刻んでいるが、今なお多くの人々のスピリットを揺さぶって止(や)まない。このスピリットを、「天という視点」と「真の人間」という2点から吟味してみたい。


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