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    筆坂 秀世
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    元日本共産党書記局長代行
    早川 忠孝
    早川 忠孝
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    細川 珠生
    細川 珠生
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    神谷 宗幣
    神谷 宗幣
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    花渡川 淳
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    森口 朗
    中央教育文化研究所代表
    中村 仁
    中村 仁
    元全国紙経済記者
    中村 幸嗣
    中村 幸嗣
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    西田 健次郎
    西田 健次郎
    OKINAWA政治大学校
    髙橋 利行
    髙橋 利行
    政治評論家
    土屋 たかゆき
    土屋 たかゆ...
    前東京都議会議員

    「第2次冷戦」が加速する年に

    東洋学園大学教授 櫻田 淳

    「開放性」に付け入る中露
    西方世界との軋轢は不可避

    櫻田 淳

    東洋学園大学教授 櫻田 淳

     後世、2019年の国際政治上の様相は、昨年に愈々(いよいよ)、顕(あきら)かになった第2次冷戦の潮流が加速する事実を以(もっ)て語られるかもしれない。平成の御代とともに始まった第1次冷戦終結以後の「冷戦間期」は、その御代とともに幕を閉じようとしている。日本においても、日本を取り巻く国際政治環境の中でも、今は、一つの「分水嶺」の時節である。

     この「冷戦間期」の収束に際して露(あら)わになっているのは、第1次冷戦で勝利を収めたはずの「西方世界」諸国で浮かび上がる「民主主義の困難」である。特に昨年末以降、「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト)」運動に揺れたフランスの様相には、この「民主主義の困難」が象徴的に表れている。筆者は、民主主義体制下、暴動、略奪、狼藉(ろうぜき)の類いを抑えられない抗議運動には、一切の理を認めるわけにはいかない。

     そもそも、ここで「ジレ・ジョーヌ」運動に加わっている人々は、前の大統領選挙では誰に投票したのか。エマニュエル・マクロン(フランス大統領)に投票したというのであれば、彼らにおける「マクロンを選んだ責任」は、どうなるのか。それは、民主主義体制に絡む「古くて新しい」難題である。

     しかし、「AFP通信」(18年12月10日配信)記事が報じたように、「ジレ・ジョーヌ」運動の激化の背後に、ロシアの暗躍や扇動があるのであれば、この抗議運動にも別の観点からの考察が加えられるべきである。民主主義体制に結び付いた「西方世界」諸国の「開かれた社会」は、その「開放性」の故に、外の世界から付け入られているのである。

     また、中国企業「華為技術」への態度は、「西方世界」と中国の第2次冷戦の構図を固める方向で作用しそうである。兎角(とかく)、この件では、「経済上の利得」の観点から、排除に係る「西方世界」各国の姿勢に疑問を投げ掛ける向きがあるけれども、「経済上の利得」が「安全保障上の警戒」に優越することはない。

     事実、カナダ人2名が中国で拘束された一件は、「華為技術」CFO(最高財務責任者)がカナダで拘束された件への中国の「報復」であると説明される。しかし、この中国の「報復」対応は、その露骨さの故に、カナダだけではなく、米国の同盟国の相応の地位にある人材は、中国国内では明白な違法行為に及ばなくても恣意(しい)的に拘束される可能性があることを認知させた。

     中国政府は、「西方世界」との交流に自ら制限を来たす挙に及んだ。「西方世界」での調達からの排除やCFО拘束といった「華為技術」を取り巻く一連の動きは後世、第2次冷戦における「パール・ハーバー」や「金日成の南侵」の類いとして語られるようになるのではないか。

     凡(およ)そ民主主義体制下における「開放性」は、それ自体が一つの強みや美徳であるけれども、その「開放性」に平然と付け入ろうとしているのが、ロシアや中国の現状である。ロシアは選挙干渉や大衆扇動、中国は技術盗取という体裁で、民主主義諸国の「開放性」の果実を食い散らかそうとしている。

     しかも、中露両国は、他国に対して、自らの「開放性」を保証しているわけではない。そうであるとすれば、民主主義体制下の「開放性」の果実は、誰に対して、どのような資格の下で提供されているのかが問われなければならない。それは、多分に、「『開放性』の果実を食するだけではなく、その果実を育てようと意識している人々」に対してということになる。

     「開放性」の果実を育てるという意識において、「西方世界」諸国と中露両国には明白な落差がある。米国を中心とした「西方世界」での「華為技術」排除の動きは、結局は、「中国には、これ以上、『開放性』の果実を食わせない」ということを意味しているにすぎない。

     そして、中国は、「改革開放」路線の始動から40年の歳月を既に経たけれども、「西方世界」諸国は、もはや中国が披露する「開放性」には信を置いていない。そこにこそ、第2次冷戦と称されることになる国際政治構造の本質がある。中露両国と「西方世界」との軋轢(あつれき)は、それを冷戦と呼ぶかは別として、特に不思議なものでもなかったという評価になるのであろう。

     「(ソ連は…)アメリカ人にとって最も大きな問題である。なぜならソ連は、真実、正義、良き生活に関する私たちアメリカ人の観念に挑戦する活力を持った、世界で唯一の国だからである」

     『冷戦史』(ロバートマクマン著、青野利彦監訳)に拠(よ)れば、この記述が、第2次世界大戦終結直前の1945年7月、雑誌「タイム」誌上に載った。この記述中の「ソ連」を「中国」に置き換えれば、それは、そのまま現在でも当てはまる。「冷戦」が始まった時節の風景は、現在も73年前も大して変わらない。

    (敬称略)

    (さくらだ・じゅん)

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