ワシントン・タイムズ・ジャパン

成人の日、計り知れぬ可能性秘めた世代

 きょうは成人の日である。総務省のまとめによると今年、新成人となるのは男性65万人、女性61万人の合わせて126万人で、21年ぶりの増加だ。第2次ベビーブーム(1971~74年)世代を親に持つ子供たちが20歳に達し始めたためという。

 一時的とはいえ、新成人の数が多いというのは喜ばしいことだ。これからの日本を担う若い力である。そして新しい時代の運気を持った若者たちである。

 強い信念としなやかさ

 そんなことを思わせるのは、一つには新成人の中に、ソチ冬季五輪のフィギュアスケート男子で金メダルに輝いた羽生結弦選手や投手と打者の「二刀流」をこなすプロ野球・北海道日本ハムファイターズの大谷翔平選手がいることがある。この2選手は、これまでのスポーツ界の常識を破る素晴らしい素質と実力を持っている。

 スポーツ選手は時代の子であり、また時代を象徴するヒーローである。戦後の高度成長期の子供たちが大好きだったのは「巨人・大鵬・卵焼き」。すなわち王貞治選手や長嶋茂雄選手を擁した巨人軍、大相撲の横綱・大鵬ら努力と頑張りの時代を象徴するスポーツ選手だった。

 羽生選手や大谷選手も、やはりその世代を代表するアスリートに違いない。高度成長期のガンバリズムに代わって、今度は日本が内に強い信念を秘めつつ美しく、しなやかに世界に出ていく、これからの時代を象徴しているようにも思われる。

 羽生選手らに代表される新成人やその世代は、旧世代の想像も及ばないような可能性を感じさせる。まさに「後生畏るべし」である。彼らは戦後50年が経過した頃に生まれ、戦後70年を迎える年に成人となる人たちである。そういう節目の時代に生まれた彼らには、古い時代のしがらみを振り払って新しい時代へと入っていく橋渡しとなることを期待したい。

 今年は、戦後の日本が進めてきた、東京や都市部を中心とした経済発展を見直し、東京一極集中を是正する「地方創生」をスタートさせる年になる。この年に成人となることも偶然ではない。地方創生は、日本の将来がかかったテーマである。これまでとは次元の違う、地方からの新しい発想によるアイデアが求められている。その発案者となり、地方創生の担い手となるのが新成人の世代である。

 とくに地方で暮らす、あるいは地方出身の若い世代には、ふるさとの未来を自分たちが切り開いていくという意識を常に持ってもらいたい。それぞれの夢を描き、自己実現のために努力することがふるさとの発展に貢献すれば、これ以上素晴らしいことはない。

 世界に雄飛してほしい

 ある世論調査では、新成人の95%が「マナーや常識は大切にしたい」、82%が「何事も、堅実な方法が一番」と答えるなど、真面目で堅実な傾向が表れている。これも結構なことだ。ただ、それによって冒険心や野心に欠け、内向きになるのはいただけない。自分たちが古い世代の常識を超えた可能性を持っていることを知って、世界に雄飛してほしい。世界はその真面目さと能力を求めている。

(1月12日付社説)

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