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民主副大統領候補 問われる党内の懸念への対応

 2020年米大統領選挙の投票日まで80日余りとなった。

 政権奪還を目指す野党民主党の候補指名を確実にしているバイデン前副大統領は、カリフォルニア州選出の黒人女性カマラ・ハリス上院議員を副大統領候補に選んだ。

有色人種女性は初めて

 バイデン氏は3月、副大統領候補に女性を選ぶと表明。その後、白人警察官が黒人男性を暴行死させた事件をめぐって抗議運動が起きる中、民主党内からは有色人種の女性を選ぶべきだとの声が高まっていた。ハリス氏は、父はジャマイカ出身、母はインド出身で、移民の2世として生まれ育った。

 米国の2大政党における女性の副大統領候補は、1984年に民主党の大統領候補となったモンデール前副大統領がニューヨーク州選出の下院議員だったジェラルディン・フェラーロ氏を、2008年に共和党の大統領候補に指名されたマケイン上院議員がアラスカ州知事のサラ・ペイリン氏を選んで以来3人目。有色人種女性としては初めてとなる。

 バイデン氏は当選すれば、大統領就任時点で史上最高齢の78歳になる。70歳だったトランプ大統領を大きく上回ることになる。このことは、バイデン氏が副大統領候補に選ぶ人物は、24年に民主党の候補として大統領選挙を戦う可能性があることを意味する。

 24年にはバイデン氏自身は82歳になり、1期4年で退任して再出馬しないだろうと多くの関係者は考える。このため、副大統領候補が誰になるか注目を集めてきた。

 両氏は昨年6月、民主党の大統領候補指名争いのディベートで、白熱した議論を交わした。トランプ陣営はこれを顧みて、ハリス氏がバイデン氏を人種差別主義者と呼び、謝罪を求めたものの得られなかったのはそれほど前のことではないと指摘。民主党を牛耳る反警察の過激主義者をなだめるため、自身のモラルを投げ捨て、検察官としての過去を隠そうとするだろうと批判した。

 一方、民主党内部からはバイデン氏を罵倒したことなどから「ナンバー2としては野心的すぎるのでは」との声も聞こえる。元検事のハリス氏がバイデン氏の過去を突くさまは、法廷ドラマのようでもあった。こうした党内の懸念にどのように対応するかが問われる。

 民主党全国大会は8月17日からウィスコンシン州ミルウォーキーで開催される。今回は新型コロナウイルスの感染拡大のため、オンライン形式中心で開催される。バイデン氏は大統領候補としての指名受諾演説を自宅のあるデラウェア州で行う。

 トランプ氏も8月下旬に開かれる共和党全国大会に直接出席せず、ホワイトハウスなどから指名受諾演説を行うことを検討しており、民主、共和とも異例の党大会となる。

明確な対中政策を示せ

 米大統領選は通常、国民の社会生活に直結する国内問題に関心が向けられるが、今回は中国問題が争点の一つとして浮上している。副大統領候補に選ばれたハリス氏も明確な対中政策を示すことが求められる。

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