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東京アラート 夜の外出控え第2波防げ

 東京都は感染再拡大の兆候がある場合に発する警告「東京アラート」を発動した。夜の繁華街での感染が相次いでおり、これが市中感染の拡大につながることが懸念される。

ステップは変更せず

 都内では4日、新たに28人の感染者が確認され、感染者数は4日連続で2桁となっている。夜間の外出を控え感染拡大の第2波を防いでいく必要がある。

 東京都は「ロードマップ」に沿って、休業要請の緩和の「ステップ2」に入ったばかり。小池百合子知事はアラート発動で即座にステップを変更はしないとしているが、一方で感染状況が改善されない場合は休業の再要請に踏み切るとしている。

 アラートの発動で、東京湾のレインボーブリッジは赤く点灯された。もちろんそれを見て気持ち良く思う都民はいないと思われるが、緊張感を共有するには効果がある。

 アラートの解除については、直近7日間で1日当たりの新規感染者数の平均が20人未満となること、感染経路の不明者が50%未満となることなどを指標に、長期的に見て感染者が減少していると判断された場合、専門家の意見を聞き医療救急態勢なども踏まえて決定することになっている。この目標を都民が共有し、共に戦っているという意識を持ちたい。

 ステップ2に移行し、営業時間が延び客足が少しでも回復することを期待していた店の経営者など落胆した人々も少なくないだろう。しかし、感染第2波で緊急事態の再発令となってしまえば、今までの努力も水の泡となる。業界ごとのガイドラインに沿って「3密」を避ける努力と工夫を続け、アラート解除を待ってほしい。

 都によると、新宿地区を中心に休業要請対象の接待を伴う飲食店での感染が相次いでいる。こうした場合、濃厚接触者の追跡が難しい面もあり、これが市中感染へと広がる恐れを常に持っている。これらの店には都の休業要請に応じてもらいたい。

 都民への「警告」である東京アラートは、あくまで要請ではあるが、都民一人一人が危機意識を持って対処することで、それなりの効果は期待できるだろう。しかし、効果に限界があると判断されれば躊躇(ちゅうちょ)なく、より実効性のある強力な対策を講じるべきである。

 政府は、東京アラートの効果を含め今後の状況を注視する構えだ。緊急事態宣言の再発令に至らずとも、その前の段階で専門家会議の提言に沿って、1週間の新規感染者が10万人当たり2・5人を超えた場合は「感染拡大注意都道府県」に指定するなどの対策を検討中だ。

 首都東京での感染収束がなされない場合、国としてそれを克服したことにならないのはもちろん、6月19日の「ステップ3」で予定している、他県への不要不急の移動自粛の解除も難しくなる。

臨機応変の対応が必要

 「新しい日常」の中で、感染拡大の防止と経済社会活動の再開を両立させるという難しい課題に取り組む最中だ。前例のない、まさに手探りの取り組みである。それだけに、臨機応変の対応が求められる。

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