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一般教書演説 再選へ自信示したトランプ氏

 トランプ米大統領は4日夜、今後1年間の内政・外交全般の重要政策課題を議会に説明する一般教書演説を、連邦議会の上下両院合同会議で行った。演説に当たりトランプ氏は壇上のペロシ下院議長との握手を避け、演説終了時、ペロシ氏はトランプ氏の演説原稿を破り捨てるハプニングがあった。

3年間の実績アピール

 一般教書は予算教書、経済教書(大統領経済報告)と並ぶ三大教書の一つと位置付けられており、同時に議会演説は全米ネットワーク局やニュース専門局が生中継し、大統領が今後1年間のビジョンを国民に直接アピールする機会でもある。トランプ氏はこの機会を捉え、自身の3年間の実績をアピール、「公約を守った」と誇示した。

 トランプ氏は「たったの3年で米国衰退のメンタリティーを打ち砕き、米国の運命が悪化するのを阻止した。ほんの少し前には想像できなかったペースでわれわれは前進しており、二度と後退することはない」と述べ、3年前の前政権との違いに語気を強め、偉大な米国の復活を確信し、これをさらに進める決意を、改めて表明した。

 大統領選を意識すると自身の経済政策の実績を強調するのが常であるが、トランプ氏も常道通り、政権の経済対策が株高や低失業率を伴う好景気をもたらしており、「700万人の雇用を生み、失業率は半世紀ぶりの低水準にある」と指摘。今後も続くと強調した。とりわけ「これはブルーカラー好況だ」とまで強調した。労働者階層を念頭においた発言だ。

 野党民主党の有力候補がそれぞれ提唱するオバマ氏提案の国民皆保険構想を批判、さらには、「社会主義によって米国の医療保険制度が破壊されるのを絶対に許してはならない」とまで訴えた。民主党の地盤であるカリフォルニア州など不法移民に寛容な「聖域都市」は間違っているとも語った。民主党のリベラルな政策を批判し、大統領選でトランプ氏と民主党候補の明確な相違を有権者に示した。

 一般教書演説は内政に比べて外交・安全保障分野への言及が比較的少ないとされるが、イラン革命防衛隊コッズ部隊司令官や、過激派組織「イスラム国」(IS)指導者だったバグダディ容疑者ら「テロリスト」殺害を実績として自賛した。

 一般教書演説を前にした3日のアイオア州民主党党員集会は、集票アプリの障害などで、集計が大幅に遅れた。トランプ氏は「今夜はアイオア州で大勝利だった。ありがとう」「民主党の党員集会は紛れもなく最悪だ」と皮肉った。

 一般教書演説は秋の大統領再選をにらんで、与党共和党はもとよりこれまでの堅い支持層への一層の配慮に加えて広範囲の層に配慮する姿勢を鮮明にした。

強い姿勢で政権運営へ

 同時に、ウクライナ疑惑をめぐる自身の弾劾裁判への言及を避け議会と協力する姿勢も示したものの、議会での法案通過に向けて民主党への強い姿勢を見せた。これらがうまくいくか否かは、ひとえに再選を見据えたトランプ氏の政権運営の手腕に懸かっている、と言える。

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