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オスプレイ、横田配備で抑止力高めよ

 米空軍のCV22オスプレイが、今夏にも米軍横田基地(東京都福生市など)に正式配備される。核・ミサイル開発を進める北朝鮮や海洋進出を強める中国を牽制し、抑止力を高める上で配備は不可欠だ。

 段階的にCV22を計10機

 オスプレイ配備は、日本では沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場に続くものだ。沖縄県嘉手納町の米軍嘉手納基地も候補に挙がっていたが、沖縄の負担軽減や首都圏での災害対応などのため、2015年に配備先が横田に決まった。

 数年間かけて段階的に計10機が配備される予定だ。在日米軍は当初、17年後半の配備を目指し、いったん19~20年に延期を決めたが、北朝鮮情勢を踏まえ前倒ししたとみられる。情勢が緊迫化する中、妥当な措置だと言える。

 オスプレイは、回転翼を上に向けた状態ではヘリコプターのように垂直離着陸でき、前方に傾けた状態では固定翼機のように高速で長距離飛行が可能となる。最大速力は時速約520㌔、航続距離は約3900㌔と他の米軍のヘリコプターよりも優れた性能を持つ。

 普天間配備のオスプレイは海兵隊用のMV22だ。一方、CV22は空軍仕様で、過酷な条件下で運用できるよう夜間飛行能力が強化され、地形追随装置などが装備されている。

敵地内で特定の人物を狙う作戦などにも活用できるという。北朝鮮指導部を標的とする「斬首作戦」にも投入できるCV22が横田に配備されることで、抑止力の向上が期待できる。

 横田には、日本周辺での訓練に参加するため、5機のCV22が立ち寄った。韓国で行われている米韓合同軍事演習にも加わるもようだ。5月末までに開催される米朝首脳会談を念頭に置いたものだろう。

 ただ、MV22が16年12月に沖縄県名護市沖で不時着して大破するなど国内外でオスプレイの事故が相次いでいる。このため、横田周辺の住民からは不安の声も上がっている。特殊部隊を運ぶCV22は低空飛行訓練を頻繁に行うとみられることも住民の懸念を強めている。

 これはオスプレイによるものではないが、沖縄では昨年12月、米軍ヘリの窓が普天間に隣接する小学校に落下する事故が起こった。このほか、米軍ヘリの不時着も相次いでいる。

 こうした事故の背景には、北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の海洋進出を受け、米軍が厳しい訓練を行っていることがあろう。だが、基地周辺の住民を巻き込むような事故が起きれば日米安保体制を大きく揺るがすことになりかねない。

 オスプレイに関する日米合同委員会の合意では低空飛行訓練について、地上から150㍍以上で飛行し、人口密集地域などの上空を避けることになっている。米軍には安全に十分に配慮した運用を求めたい。

 相互運用性の向上を

一方、日本は陸上自衛隊にMV22と同タイプのオスプレイを計17機導入する。離島防衛を強化するため、水陸両用部隊「水陸機動団」(長崎県・相浦駐屯地)の輸送に使用する。米軍との相互運用性も高めたい。

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