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中国 米本土攻撃能力を獲得へ

新世代のミサイル開発推進
米司令官が警戒呼び掛け

ビル・ガーツ氏

ビル・ガーツ氏
米紙ワシントン・タイムズ(WT)の国防担当記者として、これまでにスクープ記事を多数執筆。2019年11月まで米保守系ニュースサイト、ワシントン・フリー・ビーコンの上級エディター。著書に『Deceiving the Sky(空を欺く)-地球的覇権狙う共産中国、活動の内幕』(Encounter Books)、『誰がテポドン開発を許したか』(文藝春秋社刊)など

 米北方軍のバンハーク司令官は、中国が、米国の影響力を削(そ)ぐための「攻撃的、地政学的戦略」の一環として、「近い将来」米西海岸をミサイルで攻撃する能力を獲得する可能性があると指摘、警戒を呼び掛けた。

 バンハーク氏は16日、上院軍事委員会の公聴会で証言、準備書面で「近い将来、中国がサイバー攻撃能力を強化し、それとともに西海岸の重要輸送拠点を攻撃可能な、新たな長距離精密誘導攻撃兵器を配備する可能性がある」と指摘した。

 中国は、長距離巡航ミサイルの開発を推進、今後10年で極超音速ミサイルなどの新世代の先進兵器を配備する計画を進めている。

 中国の新型兵器についてバンハーク氏は、「核攻撃の選択肢が多様化し、有事に米国が介入した際のリスクが高まる可能性がある」と述べ、アジアなどでの有事に米国が介入するのが困難になる可能性を指摘した。

 また、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が、ロシアの長距離巡航ミサイルの脅威への対応に取り組んでいるが、間もなく、中国がロシアに続くことになると指摘。「長距離巡航ミサイルは検知が難しい。遠方から発射でき、戦略爆撃機、潜水艦、水上艦からも発射できる。ロシアはすでに、核、通常兵器を搭載可能なミサイルを大量に保有しているが、今後10年で中国も同様の能力を持つ」と中国からのミサイル攻撃の脅威が高まるとの予測を明らかにした。

 ミサイルの脅威に対抗するには、高度なセンサーネットワークと情報収集能力が必要になる。バンハーク氏は、中露のミサイル配備を念頭に、ミサイル防衛網の整備の重要性を指摘した。

 また中国は「米国の政府、軍、研究機関、軍需企業、商用ネットワークから大量の重要データを盗み出しており」、軍事力とともにサイバー攻撃能力も強化している。

 バンハーク氏は「中国はサイバー空間から情報を窃取しているが、有事にはサイバー攻撃へと移行し、太平洋地域、世界で米軍が兵力を動かす能力を妨げる態勢を取っている」とサイバー攻撃への対処能力強化の必要性も訴えた。

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