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世界の共産党の団結はない

 近年、共産党系のイベントに、世界中のいろいろな共産主義者や左翼が招かれて登場することが増えた。2014年1月に沖縄の辺野古基地建設反対署名を発表した海外著名人らは、その後もアクションを続けている。その運動には、米国の映画監督オリバー・ストーン、「平和のための退役軍人会」ワシントンDC支部、国際人権および女性の権利の弁護士ら100名近くが参加している。

 米国の反戦団体である退役軍人平和会琉球・沖縄国際支部のダグラス・ラミス支部長(沖縄キリスト教学院大学客員教授)は、16年8月13日、米カリフォルニア州で開催された「退役軍人平和会」の全国大会で、「沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド(着陸帯)建設工事再開を非難し、これに反対する決議」を緊急提案し、満場一致で可決された。

 共産党関係の平和イベントに、米国、フィリピンからのゲストが登場するのは普通となった。共産党と、韓国の労働組合との交流も深まり、共産党と朝鮮総連の関係も深まった。「安倍政権打倒!憲法改正反対そうがかり運動」のイベントには、北朝鮮系の合唱団が登場したりする。

 しかし、世界中の共産党や左翼が、昔のコミンテルンのように、一枚岩に団結することはない。世界中の共産党は、現在、野合しているだけであり、必要以上に恐れる必要はない。共産党は、このまま退潮を続け、消滅へ向かうであろう。

 世界中の共産党が団結することができない根拠となっているのが、各々の共産党の理論や科学的社会主義の内容が異なるということである。例えば、中国共産党は、『毛沢東選集』を党員が学習するべき文献に指定している。その中には、毛沢東の数少ない主要理論著作である『矛盾論』、『実践論』も当然含まれるが、日本共産党はその2冊をまったく評価しておらず、党員に紹介もしない。

 北朝鮮や朝鮮総連は主体思想を堅持しているが、主体思想は共産党の科学的社会主義とは異なる点が多い。朝鮮労働党の規約には、「偉大なる金日成同志」という語句が無数にあり、個人崇拝禁止の日本共産党としては認められない。また、「先軍政治」という語句もあり、暴力革命を放棄したと主張する日本共産党の立場が問われる。北朝鮮では、日本共産党が完全に否定するスターリンの評価も高く、両党の団結の阻害原因となっている。

 米国共産党はソ連が存在している間、ソ連共産党に服従していた。日本共産党と激しく論争もした。それに加え、米国共産党は、米国で活動したことのある野坂参三元共産党名誉議長を高く評価しているが、日本共産党は彼を除名にしている。両党間で彼の除名問題で合意ができるかどうか疑問である。

 フィリピンの反米活動家が頻繁に来日し交流を続けているが、フィリピン共産党は武装革命の色彩が強く、どこまで歩み寄れるか問題である。

 世界中の共産党や左翼が協力しつつあるように見えるが、実は野合である。共産主義の終焉(しゅうえん)は近い。

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