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米海兵隊の地域交流活動が沖縄県宜野湾市で活発

アメラジアンスクールで隊員が定期的にボランティア活動

 米軍普天間飛行場がある沖縄県宜野湾市。この住宅街にある公共施設を間借りして運営されている「アメラジアンスクール・イン・オキナワ」で夏休み直前に、米海兵隊員がボランティア活動を行った。海兵隊のボランティアは幅広く、地域交流活動も活発だ。(沖縄支局・豊田 剛、写真も)

学期末の大掃除の日に、高所清掃や危険箇所整備

英会話、スクールガード、基地の一般開放なども

 アメラジアンとは、アメリカ人とアジア人の間に生まれた子供を意味する言葉だ。フリースクールで、地元の公立校や基地内の学校、私立のインターナショナルスクールに通うことが困難な子供が主な対象である。宜野湾市にあるスクールには現在、幼稚園から中学3年まで67人が在籍している。

米海兵隊の地域交流活動が沖縄県宜野湾市で活発

モップがけをする米海兵隊員ら=7月18日、沖縄県宜野湾市のアメラジアンスクール

 アメラジアンスクールは学校としての公的補助が受けられないため、国や県の支援は限定的。財政状況は厳しく、自前の建物を構えることもできず、手作りの管理運営を余儀なくされている。

 こうした中、第3海兵兵站群傘下の第4戦闘兵站大隊(キャンプ・フォスター=北中城村など)の隊員は定期的にスクールを訪れ、ボランティア活動をしている。

 7月18日は1学期に1度行われる大掃除の日だ。雑巾がけやごみ集め以外、子供たちや職員には難しい作業を手伝うために、約30人の海兵隊員の姿があった。

 ボランティアを率いるのは従軍牧師のイーモン・マクグロウ氏。1年前に沖縄に赴任して以来、少なくとも1カ月に1回のペースでボランティアのため訪れている。スクールが開校した1998年以来、海兵隊がボランティア活動をしているという。

米海兵隊の地域交流活動が沖縄県宜野湾市で活発

自ら設置したフェンスを前にインタビューに応じるイーモン・マクグロウ氏

 毎回、約30人程度の隊員がボランティアとして参加するというが、「募集をかけるとすぐに集まる」とマクグロウ氏は目を細めた。

 昨年は、施設境界の斜面で、子供たちが転落する可能性のある箇所にフェンスを設置した。危険な箇所の修復、子供たちや職員の手の届かない天井の清掃、壁面の塗装などを行った。

 この日は、ボランティア初参加の若い隊員の姿もあった。今年4月に沖縄に配属されたばかりの19歳のニコラス・パルンボ一等兵は、大粒の汗をかきながらモップ掛けや壁と天井の清掃をしていた。この日は午前中で授業が終わり、親の迎えを待つ間、児童とカードゲームなどをして遊んだ。

 休日を返上してのボランティアについて、同一等兵は「上司に声を掛けられて、二つ返事で『参加します』と答えた。初めての異文化での生活であり、地元と海兵隊が友好的な環境でいられる姿は素晴らしい。今後も、機会があればどんどん参加したい」と話した。

 アメラジアンスクールの小嶺斐子(あやこ)校長は、「海兵隊員らは大掃除の時など、私たちの手の届かないところの面倒を見てくれるので、とても助かっている」と大歓迎している。

米海兵隊の地域交流活動が沖縄県宜野湾市で活発

アメラジアンスクールで児童と遊ぶ米海兵隊員ら

 第3海兵兵站群のトリ・シャープ報道官(中尉)は、「海兵隊の重要な活動の一つが地域活動。ボランティアを通じてホスト国である日本と沖縄に役に立つことができれば」と話す。

 在日米海兵隊は、海岸や市街地の清掃活動を定期的に行っており、児童および老人福祉施設を定期的に訪問し、寄付も行っている。6月23日の「沖縄慰霊の日」の前には、沖縄全戦没者追悼式の式典会場である平和祈念公園を米軍と家族らがボランティア清掃活動するのは恒例だ。

 また、未就学児や児童・生徒、社会人を対象に英会話クラスを定期的に開催している。基地所在自治体では通学時の安全を守るスクールガードも行っている。

 ボランティア活動以外では、基地を一般開放する祭り、スポーツイベントなど、年間延べ1500回以上もの地域交流活動を実施し、地域のイベントにも参加している。


= メ  モ =

アメラジアンスクール

 1998年、沖縄県に設立された日本で唯一のハーフのための全日制教育施設。米国の文化と日本の文化を等しく尊重し、英語と日本語の2言語で学ぶという理念の下で運営されている。地元の公立校卒業の資格を得ることができる。

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