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バックナー中将の戦死、最後まで前線で兵士鼓舞

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 筆者はこの連載の冒頭で「最も醜いはずの戦争の中に、最も美しい物語が潜んでいる」と書いた。今回はその一つを紹介しよう。1945年6月18日、南部前線視察の日だ。バックナー中将の部下らは前線視察は危険だからと忠告したが、将軍はいつものように「部下の兵士らが前線で戦っているのに将軍の私が逃げるわけにはいくまい」と忠告を一蹴した。将軍は前線視察がどれだけ兵士の士気を鼓舞するか、よく知っていたから、しばしば前線に出ていた。

 昼ごろ、将軍の一行が真栄里の丘陵に近づき、将軍が車を降り、山を登り始めると、第8海兵連隊の兵士から歓声が上がった。「南部万歳、バックナー将軍万歳」。彼らは知っていたのだ。バックナー・ジュニア将軍がケンタッキー州出身で、父のバックナー将軍が名誉の敗戦でケンタッキー出身の兵士の命を救い、後に州知事に選出されたことを。


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