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イエロー・ジャーナリズム手法で“革命”煽る朝日のレーニン流編集

◆第1次大戦100年

 今年は第1次世界大戦の勃発から100年。その引き金となったサラエボ事件の記念日(6月28日)に各紙は回顧モノを飾った。記事には兵士だけの戦争から国民総動員の「総力戦」へと移行したのが大きな特徴だとある。新聞もその役割を担った。  その走りとなったのがキューバをめぐる米国とスペインの米西戦争(1898年)とされる。ニューヨークを舞台に新聞は反スペインを駆り立てるため戦場から刺激的な「精密画」を送らせ、センセーショナリズムを競い合った。  当時、人気を博していたのが黄色いマントを羽織った少年「イエロー・キッド」を主人公とするカラー漫画で、その連載を獲得しようと引き抜き合戦を演じた。部数のためなら何でもありで、読者の低級な関心を情緒的に煽(あお)り、「イエロー・ジャーナリズム」と呼ばれた。その手法が米西戦争で遺憾なく発揮された。  藤竹暁・学習院大学名誉教授はイエロー・ジャーナリズムをこう定義している。  「人間の原始的関心に訴えかけるために事実をわざと歪(ゆが)めたり、あるいはニュースの中心的主題から大きくはずれた部分を誇張して読者の注意を情緒的にひきつけ、さらに煽ることをねらった新聞や雑誌を指す」(『マスメディアと現代』)  これを商売ではなく、革命に利用したのがレーニンだった。一般大衆に対して単純に一定の意識をもたせ、人の気持ちを煽りたて、ある行動をそそのかす、つまり扇動という概念を編み出し、第1次大戦の最中に「戦争反対、人民に土地とパンを」と唱えてロシア革命を成し遂げた。イエローにイデオロギー(マルクス主義)をまぶして、レッドに変じさせたわけだ。

 さて、わが国の新聞である。イエローとレッドを地で行ったのが朝日である。戦前は軍部を煽り、ナチス・ドイツ礼賛記事を書きまくって戦争へと駆り立て、戦後は一転して「反戦」を唱え、ソ連や共産中国に与(くみ)した。  この姿勢は集団的自衛権の行使問題でより一層露(あら)わになり、事実を歪め、ニュースの中心的主題からずれた部分を誇張し続けている。自衛権の「自衛」を言わず、「戦争ができる国」と叫び続けるのがその典型だ。  6月22日付総合面の「やさしい言葉で一緒に考える 集団安全保障」と題するQ&Aも歪曲(わいきょく)だらけだった。集団安全保障は、安倍晋三首相が集団的自衛権行使の必要性を説明する際に挙げた、ペルシャ湾のホルムズ海峡での機雷除去で問題になった。国連安保理事会の決議による機雷除去では集団的自衛権行使でなく集団安全保障となるからだ。  それで朝日がQ&Aで取り上げ、その意味を「仲良く助け合い国際貢献する」と「みんなで戦って懲らしめる」の2種類あるとした。が、これが歪曲だ。国連憲章にはこんな2種類は存在しない。  集団安全保障は国連憲章第7章の「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」を指す。この表記に明らかなように「平和」に対する脅威、破壊、侵略に対する国際社会の集団行動のことだ。具体的には、平和回復のためにまず非軍事的措置(経済制裁や臨検=海上封鎖)を行い、効果がなければ軍事的措置をもって「国際の平和及び安全の維持又は回復」(42条)を図る。この2種類が集団安全保障の意味だ。その本質は平和回復にある。


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