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沖縄戦の事実を歪め「日本悪」の偏向レッテル貼りに利用する左派紙

◆戦意向上担った朝日

 沖縄慰霊の日の6月23日を前後して左派リベラル紙にはいつものレッテル貼りが溢(あふ)れていた。沖縄は「捨て石」、日本軍は酷(ひど)かった、などと。第2次大戦の中で最も熾烈(しれつ)を極めた沖縄戦では日本軍将兵と県民約18万8千人が亡くなり、米軍も1万2千人以上が戦死した。これを恰好の「日本悪」のレッテル貼りに使う。毎日社説はこう言った。

 「一般の住民は約9万4000人が犠牲になった。日本軍が本土決戦の時間を稼ごうとして、多くの人たちが避難していた本島南部で持久戦を展開した結果だ。国策の名の下、住民の命や暮らしはないがしろにされた」(23日付)

 朝日や東京も同じことを言う。だが、まったく事実と違う。「捨て石」どころか、国民挙げて戦ったのが沖縄戦だ。このことは最後の激戦地だった糸満市摩文仁(まぶに)の丘を訪ねれば一目で分かる。全国各県の出身地別の慰霊・平和祈念施設が立ち並んでいる。本土から飛び立った特攻機は2571機。その多くは学徒出陣した若者だ。戦艦「大和」も壮絶な最期を遂げた。県内では中等学校の男女生徒が鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊として戦った。

 国民挙げて沖縄を死守しようと鼓舞したのは新聞だ。とりわけ朝日は1945年5月15日付に「沖縄決戦に総進撃せん」と題する社説を掲げ、次のように檄(げき)を飛ばした。

 「沖縄決戦は全世界の注視するところ、況んやわれら一億国民に於いてをや。全身全霊をもって凝視し、祈念し、挺身をもって特攻を辞せざるの覚悟である。(中略)一億特攻とは、個人々々がバラバラにて戦ふことではない。一億総力が纏わりたる近代戦力として、怒涛の如く体当たりして、米寇敵軍を叩きのめし、撃ち払ふことにある」

 朝日は何も軍に強要されて書いたのではない。戦争は第1次大戦以降、前線も銃後もない総力戦となった。戦意向上を担ったのは新聞だ。特に朝日は満州事変以来、常に軍に先立って論陣を張った。沖縄は「捨て石」などでは決してなかったのだ。

◆まかり通る歴史捏造

 「ひめゆりの塔」や「健児の塔」を建立し遺骨収集に余生を捧(ささ)げた元真和志村長、故・金城和信さん子息、金城和彦氏はこう語っている。

 「戦歿したわが同胞は、この国の生命を護るため、自分の生命とひきかえに、わが身を防波堤にしたのであった。われわれはこのことを深く思い、そして当時の困難に自分の身をおき、心をおいて、われもまた魂をもって、英霊(みたま)の『殉国』の前に襟を正し、ひたすらに顕彰しお祀りするのが、人間としての道ではなかろうか」(『嗚呼沖縄戦の学徒隊』)

 朝日に良心のかけらでもあれば、日本軍を批判したり「捨て石」などと歴史を歪(ゆが)めたりせず、英霊の前に静かに首(こうべ)を垂れるべきではないか。

 ところが最近、犠牲者をしのぶ「英霊」や「散華」などの言葉に「戦争賛美」のレッテルを貼り、批判する傾向が沖縄県内で強まっていると産経が伝えている(21日付「沖縄戦76年 荊(いばら)の伝承」中)。

 来年度から使用される一部の高校歴史教科書が戦没学徒兵の碑を「顕彰碑」と紹介したところ、「戦死を美化する用語」だと批判され、検定合格後に「慰霊碑」に自主訂正する騒動もあったという。歴史捏造(ねつぞう)は隣国の話ではなく、日本でも平然と行われている。

◆移設反対は4割以下

 毎日社説はこんな捏造もやっている。「政府は、県民の7割以上の反対を押し切り、米軍普天間飛行場を名護市辺野古に移設する計画を進めている」。県民の7割反対は2019年2月の県民投票を指すらしい。が、少なからず県民は投票をボイコット。投票率は半数をわずかに超える52・5%、「反対」は71・7%だったが、全有権者比では37・6%で4割以下だ。どこまで事実を歪めれば気が済むのか。

 沖縄慰霊の6月は毎年のことだが、左派紙の偏向レッテル貼りを憂える月となる。

(増 記代司)

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