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コロナ後に向け 心通う強固な台日関係を

台北駐日経済文化代表処代表 謝長廷

 2期目に入った蔡英文総統の就任から1年を迎え、蔡政権は5月20日より6年目に入ります。昨年、世界は新型コロナウイルス感染症の対策に追われ、台湾も最優先で防疫に取り組みました。台湾と日本を取り巻く環境も大きく変化し、防疫対策のため両国の人的往来は大きく制限されていますが、台日間の友好関係はますます深まっています。

謝長廷

 

 東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて、日本各地には台湾代表選手団の合宿を受け入れるホストタウンがあります。新型コロナの感染がまだ続く中、交流活動は縮小せざるを得ない状況ですが、先月、私は鹿児島県を訪問し、台湾ホストタウンになっている鹿児島県の大崎町と龍郷町に台湾パイナップルを贈り、地元の方々に食べていただきました。パイナップルは台湾語で「オンライ」(旺來)と呼び、「繁盛・繁栄」という意味に通じる縁起の良い食べ物です。ホストタウンを交流のきっかけとして、今後もスポーツのみならず、学校交流や文化交流など、末永く交流が続くよう期待しています。

 地方交流の中でも、着実に輪が広がってきているのが地方議会との交流です。47都道府県の議会のうち、半数を超える28の議会が台湾の世界保健機関(WHO)参加支持を決議しています。地方と中央は両輪であり、草の根の人々に近い地方との関係が強固になれば、必ず中央政府の政策にも影響をもたらすはずです。

 国会議員レベルでは、「日華議員懇談会」(日華懇)が台湾の立法委員による「台日交流聯誼会」と緊密に連携しています。日華懇は今年3月の総会でWHOやCPTPP(環太平洋パートナーシップ協定)への台湾参加支持の決議文を採択しました。

 菅義偉首相をはじめ加藤勝信官房長官、茂木敏充外相はいずれも「国際保健課題の対応に当たって地理的空白を生じさせるべきではない」と強調し、WHOへの台湾参加に対する支持を表明されました。これは台湾の人々を非常に勇気づけるものであり、深く感謝いたします。

 5月8日、石川県金沢市出身の八田與一技師が設計した台湾・台南の嘉南大圳の起工100周年記念式典が、台南市と金沢市をオンラインでつなぎ開催されました。台南では蔡英文総統や蘇貞昌・行政院長が出席し、日本側からは石川県出身の森喜朗・元首相や安倍晋三・前首相もビデオメッセージを寄せていただき、盛大な式典となりました。

 八田與一をはじめ日本人技師が専門的な知見で水道、電気、鉄道、農業など台湾の近代化に貢献した歴史は、台湾の歴史であり、日本の歴史でもあります。これらの歴史を改めて見詰め直すことにより、単なる観光旅行だけではない、より深みのある心が通う友情を築けることと確信しています。

 中国がますます威圧的になり、台湾に軍事的圧力を強め、民主主義陣営との対立を強める中、コロナ後の世界は台日米をはじめとする自由、民主主義、人権を大切にする国々の緊密な協力がより一層重要となります。台湾は信頼できるパートナーとして、今後も台日両国のますますの関係強化に積極的に取り組んでまいります。

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