ワシントン・タイムズ・ジャパン

授業をちゃんと聞いてる生徒を褒めてはいけない!?

 しばらく立ち止まりながら、インプットとアウトプットの話をずっとしています。
こちらのリンクlの記事で、趣旨説明をしていますが、まずは勉強にはインプットとアウトプットの区別があることを知り、使い分けることが大切なのです。

 特にカギとなるのは、アウトプットの方ですね。インプットを忘れる人はいませんが、アウトプッ トをしない人はたくさんいますので。
そのアウトプット方法にも色々ありまして、今日は学習のピラミッドというのをご紹介しましょう。

<学習のピラミッド>

<学習のピラミッド>


分かると思いますが、簡単に解説を加えますと、自分の学習した行動に対する、内容の定着率を測定したものですね。

 一番上は「講義」となってますが、つまり授業のことで、たった5%しかありません。
授業を聞いても5%しか定着しなかったという結果ですから、いかに授業が限定的な意味しか持たないかが分かりますね。

 このブログでも、頻繁に書いてますが、同じ授業を聞いていても出来る子と出来ない子がいます。この時に、授業のせいにしても意味がないですし、何も解決しません。
自分に問題があると思って、改善しようと思えるかどうかが、分かれ道です。

 続きまして、読書。
これも非常にわかり易い。読書は確かに大事なのですが、読んだ内容を全て覚えているかと言われたら、もちろん否。というか、僕なんか片っ端から忘れていってる気がします。だから、必要なものは何度かよむのでさが。

 次が、視聴覚。
映像や写真で情報を得るということですね。確かにこれは刺激的です。文字や論理から受ける影響よりも、視覚や聴覚から受ける影響は強い、と一般的に言われています。
戦略的に言うと、世界観に直接影響を及ぼすということでしょう。

 その次のデモンストレーションってのは何かわかりませんが、実演するってことでしょうか。あまり気にせず次に行きましょう。

 グループ討論。
これは、もっと効果があって良さそうだと思うのですが、50%。
この辺りで気付きましたでしょうか?アウトプットの要素が強まってます。見た事、聞いた事をみんなで話し合うって事は、単純に内容を反復して触れることになりますからね。そりゃ、定着します。

 そして、自ら体験すると。
ここまでくると、口で相手に説明するだけでなくて、五感をフル動員です。
子どもの頃の衝撃的な経験を、妙に覚えてしまっているのは、ここに分類されるでしょうか。

 で、最も効果が高かったのが、他人に教えることだったと。
これは、生徒にはあまり実感出来ない事かもしれませんが、先生をやっているとメチャクチャ実感できます。何しろ、教えるのが仕事ですし、教えることによって自分が勉強になっているので。

教育とは、「共育」なんです。

 なぜ、教えると効果が高いかというと、初めてそのことを知ってから教えるまでに、非常に複雑な工程をたくさん踏むからです。

①まず、自分で細かい部分まで勉強し
②不明点がなくなるように理解した上で
③全体像を掴み
④その中の要点を掴んで
⑤要点の中でも特に大切なポイントを絞って
⑥話の構成を考えて、
⑦相手に分かる言葉に噛み砕きつつ説明しなければならない。
⑧場合によっては、脱線したり、笑いやメッセージを入れつつ、相手の興味を引き付け続ける必要もある。

 と、これだけ複雑な事を、同時に取り組まなければなりませんから、それは頭を使う作業です。ピラミッドの一番上の「講義」なんて、正直言ってボーっとしていても、誰かがしゃべってくれてますからね。
それと比べると、相手に教えるっていうのは、非常に高度な技術です。

学校や塾で、しっかり授業を聞いている生徒を褒める場合がありますが、授業を聞かないのは論外として、聞いているからと言ってほめ過ぎるのはどうかと思いますよね。

だって、授業をちゃんと聞いても5%ですよ。
まだ5%しか定着してないのに褒められたら、そこにゴールが設定されてしまいますから。

やはり、ピラミッドの下の方、つまり教えるとか、体験するとかいうレベルまで実行して初めて認めるくらいの、基準の高い指導を、先生も生徒も求めるようになると、良いのではないかと思います。

このピラミッド一つで、いくらでも語れてしまいますが、止まらなくなるので今日はこの辺りで。生徒側も、先生側も、今一度ピラミッドを眺めつつ、反省や工夫をしてみてはいかがでしょうか?


「東大に文理両方で合格した男が綴る、受験の戦略」ブログより転載
http://ameblo.jp/pipinee/

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