ワシントン・タイムズ・ジャパン

学校の部活「強制」に疑問

 文部科学省は今夏、運動部の過度な練習による「障害防止」のために報告書を出した。その中で「中学校は週に2日以上の休養日を」「高校は週に1日以上の休養日を」「長期休業中はまとまった休養日を」「平日は2~3時間まで、土日は3~4時間まで」としている。監督・顧問の教員や部活に参加する生徒の負担を少なくするためだという。

 昭和30年代生まれ世代の運動部の部活は炎天下でも、「水を飲むな、体が冷えるからプールにも入るな」と厳しく、かなり、理不尽な指導もされたものだ。先輩・後輩との人間関係に悩んだり、先輩からの理不尽な「しごき」に耐えられなくなり、辞めていく仲間も多くいた。

 20年くらい前から、少子化の中、頭数をそろえるため、中学校・高校での部活動が「強制」の色が強くなっていると聞く。主将になったり、地方大会で上位入賞、全国大会に出たなど活躍したとなると、進学の際の評価対象になるケースもあるというから一生懸命になるのも分からなくはない。

 だが、「強制」という言葉にはちょっと、ひっかかる。文科系であれ、運動系であれ、参加は自主的・自発的なものであるべきだと思う。上下関係や仲間との連帯感を造成する絶好の機会でもあるはずだ。

 教諭も、半強制の形で何かの部活に顧問として関わることが命じられる。顧問として練習を見守るために残業、休日出勤しても、手当は拘束時間の割りに微々たるもの。土日開催の大会があれば、休日返上となる。先生は「生徒や保護者がやりたがっている」、生徒は「先生がやりたがっている」という。保護者も練習の手伝いや、観戦など忙く、費用負担もある。結局、だれが、何を目指して、何の権限で「強制」となっているのか、わからないのが現実。運動系の部活で朝連、授業後の練習もよいが、授業時間が「睡眠時間」となっては本末転倒だ。(宏)

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