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根本精神曖昧な教育基本法

加藤 隆

「人格完成」の人間像を

名寄市立大学教授 加藤 隆

 戦後の道徳教育は、一貫して「人間尊重の精神」を基調として展開してきた。学習指導要領の記述に「道徳教育の目標は、教育基本法および学校教育法に定められた教育の根本精神に基づく。すなわち、人間尊重の精神を一貫して失わず…」と明文化されるようになったのは昭和33年のことである。

 しかし、教育基本法および学校教育法に定められた教育の根本精神が「人間尊重の精神」であると簡単に括(くく)ってしまっていいものだろうか。例えば、戦後教育の礎である昭和22年3月に制定された教育基本法は、教育の目的を「人格の完成」であると指し示している。この理念は、今日まで教育全体を規定する指針である。すると、先に示した根本精神としての「人間尊重の精神」と教育目的としての「人格の完成」は同義語と考えていいのだろうか。


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