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スマホ世代が親になる時、支える社会が重要に

 歩きスマホや依存、トラブルに巻き込まれる可能性まで、スマートフォンに関わる問題は繰り返し叫ばれているが、対応がなかなか難しい。歩きスマホなど以前より増えているのではないかと感じるほどだ。 

 そう思っていると、「スマホネイティブ2世」という記事が目に留まった(竹内和雄・兵庫県立大学准教授、教育新聞10月29日)。竹内氏は、学校と携帯・スマホに関する文科省有識者会議の座長を務めている。

 竹内氏は、内閣府の調査で4歳以下のインターネット利用率が上昇してきていることから、その理由をゼミの学生と議論してみたという。すると学生たちの見立ては「高校生・大学生の頃から、スマホを使いこなす『スマホネイティブ』世代が、母親になり始めているのではないか」というものだった。

 竹内氏が不安視するのは、忙しい時には子供に動画を見せて過ごさせるスマホネイティブの親にとって、スマホは便利な道具であっても、有害性の認識が薄い場合が多いということだ。その環境で育った子供が今は小学生になり、数年後には中学生になる、そういう新しい時代が始まっているのだと、竹内氏は述べている。もちろん、問題はスマホ自体ではなく使用する人間の側にあるが、生まれてからずっと生活の中に道具があることの影響は小さくない。だからこそ家庭や学校でのルール作りが大切になる。

 また、人類学者の山極寿一氏によると、人間が安定的な信頼関係を保てる集団の大きさは150人程度だ。それが今やネット社会となって集団は拡大したが、生身の人間のつながりではなく、個人がネット上に浮かぶ点になっていて、そのために子供たちが意識のギャップや不安を抱えているのではないかという(『スマホを捨てたい子どもたち』)。両氏の話から、新しい世代のための対応策と子育てを支える社会の大切さを強く意識させられた。

(誠)

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