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韓国のフェミニズム旋風とジェンダーの先鋭化

 韓国は男尊女卑への反動なのか、歴代政権が過激な男女平等政策を採ってきたこともあり、女性の社会進出が急激に進んでいる。韓国の「男女雇用平等法」制定は日本の2年遅れだが、幾度も改正を重ね、議員、公務員などの女性比率は日本を上回っている。

 春木育美氏の近著『韓国社会の現在』を読むと、父権が強い儒教的な家族観を捨て、フェミニズム隆盛の韓国の実態がよく分かる。例えば、公務員採用試験に「男女平等採用目標制」という女性優遇策がある。これは男女の片方が30%以下にならないようにする、数の平等である。その結果、公務員試験に優秀な女性が殺到し過ぎて、男性を3割にするために男性の追加合格が増えたというのである。男性に下駄(げた)を履かせる、男女の逆転現象である。

 韓国は金大中政権の時、国会議員比例代表30%クオーター制を導入、女性省を設置している。さらに2008年に戸籍制度を廃止し、家族単位から個人単位の「家族関係登録簿」を導入するという大胆な法改正をしている。

 歴代政権が採った政策によって、この20年で韓国はジェンダー・ギャップ指数が急速に縮まった。小中学校教員の70%以上、国会議員の19%を女性が占めるというから驚きだ。

 日本のフェミニストからすれば「韓国に倣ってクオーター制を導入せよ」という話になる。ただし、歴代の左派政権による過激な女性政策が少子化を招いた面もあるのだろう。韓国の出生率は昨年0・92と前年をさらに下回った。

 春木氏は今の韓国社会について「男女が互いに嫌悪感を強める、ジェンダーの先鋭化が起きている」と書いている。日本はジェンダー・ギャップ指数は低いが、韓国のように男尊女卑は強くない。ジェンダー平等で男性嫌い、女性嫌いを増やすより、家族形成につながる施策を期待したい。

(光)

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