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    彩島 うた
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    ココ浅井
    ココ浅井
    ブラジル在住
    きむむ
    きむむ
    大学院生
    三井 俊介
    三井 俊介
    陸前高田市議会議員

    夏休み「宿題代行サービス」を頼る子どもと一緒に苦しめない親達

     夏休みも終わって新学期が始まっていますが、近年の小学生の夏休みの宿題で、教師を困らせていることがあるようです。それが、子どもの宿題や自由研究などを請け負う「宿題代行サービス」。8月末に、文部科学省は、フリマ事業を展開するメルカリ、楽天、ヤフーの3社と宿題代行への今後の対応方針として出品禁止にすることで合意したと発表しました。そもそも宿題は義務教育の学校側が長期間学校に来ない間、前期で学んだことを定着させるために課しているものなので、子ども自身がやらなければ意味がないと親も分かっているはず。それなのに親がお金を払って宿題代行サービスを依頼している現状の背景には、深刻な問題があるようです。

    宿題代行への賛否から、宿題の有無にまで発展する議論

     宿題代行は、ここ数年ネットのフリマサービスで、宿題の定番である作文や、自由研究のレポートや工作などの完成品が数百円から数千円で出品されて話題になっていました。フリマ事業の3社はこれまでも宿題を代行する行為を禁止していましたが、今回の合意で、宿題の完成品の売買についても禁止であることを明確にしました。宿題代行だと分かる出品が発見された場合は、速やかに商品は削除されることになりました。

     文部科学省は、「各学校が家庭と連携し、子供たち一人一人にとっての宿題の意義やその適切な在り方を改めて考えることを促すなど、自分で宿題に取り組むことの大切さを周知してまいります」とコメントしています。これまで当然だと思っていたことを文部科学省がわざわざ「宿題は自分で取り組むことが大切だと周知していく」とコメントしたことには驚きです。それほどまでに宿題代行を利用する人が増えているということでしょう。

     宿題代行を利用する背景には、「塾からも大量の宿題が出るから」、「受験勉強に集中してほしいから」という親心があるようです。夏休み中に夏期講習に通う子どもが増えており、塾から出る宿題と学校から出る宿題を合わせると子どもにとっては相当負担の大きい量になります。宿題に追われて苦しむ我が子を見かねた親が、宿題代行で解決しようとするのです。また、受験勉強に追われているのに学校の勉強どころではない、自由研究や作文をやっている場合ではないと代行業で解決を図るケースもあるようです。

     ネット上では宿題代行について賛否の声が上がっています。「宿題くらいサクッと片付けられないなら、受験しても厳しいんじゃないかな」、「先生たちだってやる必要があって出してるわけだし、それをプロでもない親がやらないって判断するのは違うんじゃないの?」、「内容じゃなくて、『これを約束の日までにやってきてね』を守るための訓練だと思うんだけど」と批判的な意見が多数あります。

     その一方で、肯定的な意見も上がっています。「受験するために塾に通ってる子は、1年先の内容やってたりするもんね。そういう子にとっては宿題は負担でしかないよなぁ」、「受験する子なら、正直宿題やってる時間は惜しい」、「宿題が負担になって希望の学校に行けなくなるより、宿題を代行して子どもを受験勉強に集中させたい親の気持ちはわかる」

     学校だけでなく塾からも宿題を出される子どもは、確かに両方の宿題をこなすのは大変な労力です。学力だけを考えた塾の宿題と、作文や自由研究など自ら取り組んで学習意欲を向上させる目的の学校の夏休みの宿題を天秤にかけた時に、学力を伸ばすための宿題を優先させてしまう親が多いのでしょう。そもそも宿題は何のためにあるのかという根本が揺らいでいるために、代行業を利用して課題をこなせばいいという考え方が横行しているのだと思います。

     宿題の意義が不透明になっているために、ネット上では「夏休みの宿題はいらない」というメディアのコメンテーターの発言が賛否両論を呼び、「夏休みの宿題は必要か? それともなくすべきか?」と議論されていました。夏休みの宿題は必要だという人達の中には、「宿題を通して自分の子が今どこでつまづいてるか、自由研究で子供の得意分野を伸ばしてあげるとか、子どもも不得意なとこをゆっくり見つめ直せるんじゃないかな」と宿題の意義を述べる人もいました。

     一方で、不必要だという人達の中には、「親がやったり、答え写すだけとか無意味。休み前、テストやって合格したら夏休み!不合格なら合格するまで補習、再テストでいいんじゃないかな??そしたら、みんな勉強して合格するよね」、「夏休みの宿題はいらない!特に小学生。もっと外で遊んだ方がいい。勉強より、土いじりとか虫取とかしたほうがためになる気がする」という、ためにならない宿題ならやる必要はないという意見もありました。その他に、「生活リズムとか個性があるから選ばせれば良いのに。塾とかで勉強してる子とか、習い事してる子にはいらないし、家で勉強させたいなら宿題もらえばいいじゃん」と、現代の子ども達の事情に合わせて宿題を強制にしなくても良いという考え方も。

    宿題の意義を考えるのも、夏休みの宿題のひとつ

     宿題はなぜ必要なのか。学校ではこの根本を子ども達に考えさせてほしいです。私が小学生の頃も現在もでしょうが、宿題をやる意義というものをはっきりと教えられたことも考えたこともなかったです。ドリルなどは、学校で習ったことを定着させていく必要があるからで、その他の課題が多いのは、与えられた課題を期限以内にこなす計画性を身につけるためで、自由研究や図画工作は、長い休みの間、自ら学びや芸術に興味を持つためではないかと大人になった今思い返してみれば納得できます。

     しかし、子ども自身が自ら宿題の意義を考えて理解した上で、宿題しなければ、学習の定着には繋がらない気がします。実際、自分も定着というよりは既に習った内容を分かっているのに何度も復習させられ、ただ課題をこなすだけでした。受動的でしかなかったのです。大人になった今考えれば、自由研究ができる時間や絵や工作ができる時間がたっぷりあったあの頃が懐かしくうらやましいです。今ならやりたい自由研究はいくつも思い浮かびます。子どもが自由研究のネタに困ったら手助けをしたいと今から考えてしまいます。

     塾に通っていたり、受験勉強を控えていたりすると、夏休みの宿題は無意味なもののように思えてしまうことも頷けます。既に学習が定着していれば同じことを何度も繰り返ししなければならないことに意味を感じられないでしょう。また、授業や試験に直結していない自由研究や図画工作が馬鹿らしく思えてくるでしょう。

     塾通いが当たり前になっている韓国では、中学、高校では普段の授業での宿題も長期休暇の宿題も一切ありませんでした。その分、学校に朝早くから行って強制で補習を受け、夜遅くまで強制で自習をさせられるという学習方式でした。宿題はなくても勉強をしないと授業についていけなくなる、志望校に入学できないというのは皆分かっていたので、長期休暇も塾に通うという友人も多くいました。

     学校の勉強も宿題も自分の将来のためだと認識すれば、塾の宿題があったとしても計画を立てて自分でこなすことでしょう。宿題の量が多くてとてもやりきれないと思えば、正直に教師や講師に相談すればいいと思います。受動的になりすぎている学校教育が一番問題です。子どもが自ら考えて行動できるような大人になるためにも宿題はあってもいいと思いますが、なぜ宿題が必要なのか、夏休み期間を充実させるためにはどうすればいいのか、子どもに考えさせる機会を夏休み前に与えてもいいのではないでしょうか。

     学校側ができないのであれば、親が子どもと一緒に宿題の意義を考え、計画を立てればいいのです。お金を出して宿題代行を利用するよりも、子どもの自立心を高めるために一緒に宿題に取り組む方がよっぽど子どものためになることです。

     そういえばまだ自由研究がよく分からない小学低学年の頃、父と貝殻採集や昆虫採集をしたり、採集した虫の名前を調べるために母と学校に行って理科の先生に質問したことがありました。夏休みの宿題を通して、「両親と作った思い出も多いな」と今になって思い返されます。夏休みの宿題に苦労しながらも、時には親が手助けしたりして、最後には自分の力で完成させ、休み明けに先生や同級生に堂々と自分がやってきた宿題を披露する。その時の達成感は大人になってから活きることでしょう。親自身もお金で宿題を解決せず、子どもと一緒に宿題の意義を考え、達成感を一緒に味わってあげてもらいたいものです。

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