ワシントン・タイムズ・ジャパン

【ウォルマート】年会費7万円弱の買い物コンシェルジュ!ゲームチェンジャーになる?

■ウォルマートは31日、スマートフォンのテキストメールで商品を注文できるパーソナル・ショッピング・サービス「ジェット・ブラック(Jet Black)」を始めると発表した。対象顧客はニューヨーク・マンハッタンの高層マンションに住む若い母親。月に50ドル払えば、生鮮品などを除く商品が当日もしくは翌日に届く。激安を売りにしているウォルマートが富裕層をターゲットにしたビジネスモデルを開始することで注目されている。

買い物のコンシェルジュ・サービスは、テキストメッセージで「うちのリリーちゃんのオムツ、急いで」と送信すれば「ご注文、かしこまりました。(購入履歴から)パンパースのテープタイプMサイズ102枚入りを明日、配達します」と返信したり、「5歳の娘の誕生日プレゼントが欲しい」や「このドレスに合う靴が欲しい」などと送信すれば、いくつかの選択肢が返信されたりする。

人工知能(AI)が回答する「チャットボット」だけでなく、プロによるおススメなどの返信のあるという。ウォルマートや傘下のジェットが扱っていないブランドや商品でも注文を受ければ取り寄せる。

対象品はファッションやヘルス&ウェルネス、ホーム、子育てなど。一方、生鮮食品やアルコール、処方箋など薬は対象外となる。月会費50ドルには、配達費用の他、プレゼント用の包装などの追加費用も含まれている。返品も自宅に赴いてピックアップするサービスもあるとしている。

ジェット・ブラックは当面、マンハッタンや一部ブルックリンにあるドアマン付き高層マンションの居住者に絞っての展開となる。

 ジェット・ブラックをCEOとして率いているのはジェニファー・フライス氏だ。フライス氏は高級デザイナーのドレスやバッグなどをオンラインや実店舗を通じて手頃な価格で貸し出すレント・ザ・ランウェイの共同創業者。レント・ザ・ランウェイを昨年3月に退社後、4月からウォルマートのインキューベーター事業部「ストアNo8(Store No. 8)」に加わっている。

ストアNo8では昨年12月、ジェット・ブラックを「コード・エイト(Code Eight)」とのプロジェクト・コードネームで開発中との報道があった。なおストアNo8ではアマゾン・ゴーのようなレジなし店舗を「プロジェクト・ケプラー(Project Kepler)」として開発しているとの報道もなされていた。

ウォルマート創業者サム・ウォルトン氏が創業間もない頃に小売で様々実験を繰り返していた店舗名から命名したストアNo8は、ウォルマートEコマースCEOのマイク・ローリィ氏の直轄の部署となっている。

トップ動画:買い物コンシェルジュ「ジェット・ブラック(Jet Black)」のPR動画。テキストメッセージで「うちのリリーちゃんのオムツ、急いで」と送信すれば「ご注文、かしこまりました。(購入履歴から)パンパースのテープタイプMサイズ102枚入りを明日、配達します」と返信したり、「5歳の娘の誕生日プレゼントが欲しい」や「このドレスに合う靴が欲しい」などと送信すれば、いくつかの選択肢が返信されたりする。月50ドルのパーソナル・ショッピング・サービスだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当ブログでは売り場を見て回るだけでは見えない変化を「地殻変動」と表現しています。売り場では見ることのできない変化とは、買い物の仕方の変化であり、例えばアプリを使った買い物などを指します。売り場に行く前に買い物が終わっているようなものですね。そのためチェーンストアは今までの競争ルールを根底から覆す「ゲーム・チェンジャー」にならなければいけません。過去からの延長線上に未来を据えて戦っても意味はないのです。エントリー記事にあるようにウォルマートがマンハッタンの超高層マンション(アメリカではマンションといわずアパートメント)に住むような富裕層を相手に会員制のビジネスを始めるのはまさにその典型です。ウォルマート創業者サム・ウォルトン氏が、ドアマン付き高層マンションに住む若い母親を相手に商売を始めると聞いたら、自分が作ったルール「逆流に向かって進め」に合っていると喜ぶでしょうか。それとも...

⇒ジェット・ブラックについて後藤は懐疑的です。富裕層相手も月50ドルの会費はどうなんだろうかと思っています。パーソナル・サービスのコンシェルジュが年間600ドル(1ドル110円計算で7万円)弱です。コンシェルジュでも買い物のリクエストに限定しています。コミュニケーションも御用聞きのような訪問ではなくテキストメッセージによるやり取りです。今のところファッションやホーム、子育てで必要な商品が中心で、生鮮品は対象外です。ウォルマートやジェットが取り扱っていないブランドや商品もOKですが、毎日の買い物となる食品が注文NGはどうなのかなぁと思います。シンプルに月に50ドル払ってまで買い物の質問をする機会がそれほどあるのか?と思います。ジェット・ブラックCEOのジェニファー・フライス氏は、ターゲットとなる顧客は1週間に平均で10アイテムも購入するような女性と語っています。順番待ちやキャンセル待ちにのウェイティングリストに数千人いる、と胸を張っています。

 これまでの常識やルールを適用してみても意味がないほど、ジェット・ブラックはゲーム・チェンジャーでもあるということです。


「激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ」より転載
http://blog.livedoor.jp/usretail/

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