ワシントン・タイムズ・ジャパン

里親希望は100万世帯

 先日、NPO法人キーアセットが主催する養育里親説明会に参加した。その日、参加者は4人。筆者以外は子育て経験がない。40代のご夫婦は特別養子縁組を希望していた。50代の既婚女性は「大学に行けない若者に教育支援をしてあげたいと思って参加した」と話していた。里親希望者は子育てがひと段落した50代、60代夫婦、子供に恵まれない40代夫婦が多い。

 しかし、説明会に参加し、研修を受けても、実際に里親になるのは数%にすぎない。これは里親委託率7割のイギリスでも事情は同じだ。何が違うかと言うと、フォスタリング事業にお金を掛けているかどうかだと、同法人代表の渡邊守さんは雑誌インタビューで答えていた。実際、キーアセットが、関わった福岡市は、短期間で里親委託率が50%になった。民間が関われば成果が上がるということだ。それに里親委託した方がコストはかなり削減できると専門家は見ている。

 日本財団の調査によると、里親になってみたい潜在的里親家庭候補は推計100万世帯。ただ「養育費が支給される」「2カ月などの短期間でもできる」ことを知っている人は2%ほど。日本財団によれば、情報提供をすれば、潜在的里親家庭候補は倍増する可能性があるという。

 説明会の帰り、50代の既婚女性の方とお茶を交えた。「不仲な両親を見て育ったので、自分の子供は欲しくなかった。でも里親になって他所の子を育てたいとずっと思っていた」と話してくれた。

 理由はいろいろだが、10組に1組は子供がいない。キャリアを優先し、子供を産み育てる好機を逸してしまった女性も少なくない。一方、いつでも帰れる家庭的環境を必要としている施設養護の子供が約3万人いる。

 100万人の潜在的ニーズを拾い出し、うまくマッチングできれば、7年以内に里親委託率75%は決して夢物語ではない。(光)

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