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宇宙を構成する物質をめぐっては、これまで…

 宇宙を構成する物質をめぐっては、これまで人類が発見したのは宇宙全体の4%にすぎず、残る96%は謎のままだと言われる。

 そのため新たな粒子が発見されれば、宇宙の成り立ちの解明が一気に進むと期待されている。このほど茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構(KEK)の加速器が完成し、世界に先駆け新粒子の発見を目指すことになった。

 新しい実験装置はKEKの地下にあり、縦、横、高さがそれぞれ8㍍、重さが1400㌧。地下に建設された1周3㌔のパイプの中で、粒子を光とほぼ同じくらいのスピードまで加速し、正面衝突させることで、宇宙が誕生した直後の状態を再現する。

 1959年、原研東海研究所(現原子力科学研究所)に招請された素粒子物理学の泰斗で当時米国のオークリッジ国立研究所所長だったアルビン・ワインバーグ博士が、わが国の技術陣にハッパを掛けたことがニュースになった。当時の欧米と日本の経済格差が、そのまま実験装置のレベルの差に反映していた。

 それから半世紀余経(た)って、今や高エネルギー加速器の技術でわが国は欧米に肩を並べるまでになったわけだ。今回の実験には日本国内のほか世界の22の国と地域から700人を超える研究者が参加する予定だ。

 気流子が昨年秋、KEKを訪れた時、そこに参加国の国旗が掲げられ誇らしかった。昨今、核物理学を専攻する学生が減っているようだが、残念でならない。

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