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総菜コーナーの充実に食品ロス撲滅の大義あり

 最近は、スーパーやコンビニの惣菜コーナーのスペースがずいぶん広くなった。品数も多く、それを1人前ずつ分け所狭しと並べられている。味もかなりいい。

 さらに当節、新型コロナウイルス禍で自宅に居る時間が増え、まとめ買いしておきたいというニーズに、賞味期限の長い食品も出るようになった。例えば「もつ煮」や「角煮」などが1人前ずつ大袋に入り、常温で90~180日も保存可能になった商品が店頭に。

 豊富な品ぞろえは同業者との競争激化をかわそうとする思惑もあるが、一つに政府が率先して行う「食品ロス」撲滅に、業界が積極的に対応しようという大義がある。

 国連食糧農業機関の報告書によると近年、世界では食料生産量の3分の1に当たる約13億㌧の食料が毎年廃棄されている。日本でも1年間に約612万㌧(2017年度推計値)も捨てられており、これは東京ドーム5杯分とほぼ同じ量だ。

 食品ロスの原因は「消費・賞味期限内に食べられなかった」「購入後、冷蔵庫や保管場所に入れたまま存在を忘れてしまった」「必要以上に買い過ぎてしまった」などが多い(農林水産省調べ)。くだんの1人分1パックは少々味気のない措置だが、その効果は小さくないとみるべきだ。

 食品ロスは主に調理という人間固有の営為が絡むものであり、目標を持って何としてもなくしたい。料理の技と食品販売や加工技術の進歩は、必ずしも二律背反的でないはずだ。

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