ワシントン・タイムズ・ジャパン
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大規模な洋上風力発電普及を目指す政府だが…

 政府は「グリーン成長戦略」の再生可能エネルギー分野で、洋上風力発電普及の推進を明確にした。国土が狭く山間地が多いわが国では、陸上での風力発電や太陽光発電は、思ったように進まないことが分かった。

 1982年、初めて太陽光発電が行われた愛媛県西条市を取材したが、瀬戸内海に面し日射量に恵まれて集光に格好の地だった。しかし同様に年間を通じて温和な気候で、広い敷地を擁しそれを利用できる場所は全国に案外少ない。

 太陽光発電は初期投資が小さくて済むことから、その後同業界へ参入する事業者も少なくなかった。だが、山間への設置で森林の切り崩しなどが進み環境問題も発生。長野県では強い反対運動が起こった。

 一方、風力発電に対しても「風車が回る音や発せられる低周波で眠れない」などの苦情が多く、普及が進んでいない。騒音や電磁波に日本人は敏感だ。

 さて洋上風力発電。国内では現在ほとんど見られない洋上風力は、2040までに最大4500万㌔㍗の導入を目指す。原子力発電所45基分に相当し、再生エネ先進国であるドイツをしのぐ規模となる。

 しかし日本では、海の景観を取り入れた観光地が多く、巨大風車はなじまないとの反対意見が根強い。また台風などの自然災害が多く、その危機管理に尽力しなければならない。大規模投資が必要で、企業の協力が十分得られるかどうか。拙速は大きなツケを払うことになりかねない。

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