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「スマート農業の推進」で新しい農業文化を

 行政改革や少子化対策、携帯電話料金値下げなど、次々と政策を打ち出す菅義偉政権。若い世代に将来を託せる農業を目標の一つに、農政にもメスを入れようとしている。

 野上浩太郎農林水産相の記者会見では「スマート農業の推進」という比較的耳新しい言葉も出た。果菜類や果樹の収穫をはじめ複雑な作業をAI(人工知能)搭載のロボットにやらせようというもの。

 既に実用化されている四国地方の例を挙げると、シシトウの自動収穫などがある。農業の担い手減少や高齢化による生産力低下をカバーする狙いだが、スマート農業の研究開発が進めば、若者を呼び込む頼もしいツールになるのではないか。

 新規参入の若者の多くは、環境負荷の小さい農業への関心が強い。地域の風土に根差した農業と言ってもいい。米作りをしながら、夏は野菜を育て、冬は里山に入って原木シイタケ栽培を手掛けたり、ハウスで花を育てたりといった具合だ。

 栽培方法やピンポイント農薬散布のAIテクノロジーの開発が進み、省力化が行われれば、夫婦で子育てをしながら、かなり手広く生産活動を続けることも可能になる。経済的なゆとりも今以上に出てこよう。

 「何を甘っちょろいことを」とベテラン農家の人たちに叱られそうだが、これは農業人口を増やしていくのにつながる。都会に憧れた若者が都市文化を形成したように、そこに行けば何かあると思わせる農業文化が生まれれば、人は集まる。

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