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先端技術の集積による復興を福島から世界へ

 東日本大震災後、2014年に安倍政権が「福島復興の切り札」として始めた国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」。その中核施設である「福島ロボットテストフィールド」(南相馬市・浪江町)の開所式が行われた。

 総工費約156億円を投じ、東京ドーム10個分に当たる約50万平方㍍の敷地に、橋やトンネル、ドローン用の滑走路、水没した市街地など21施設を整備した。物流やインフラ点検、大規模災害などに対応する陸海空のロボット技術の一大拠点を目指す。

 開所式で内堀雅雄福島県知事は「世界に類を見ない施設。福島から革新的な技術や製品を生み出していきたい」と話し「ロボット産業革命の地」を強調した。福島から世界へ――菅義偉新政権が継承し、今後大きく展開させてほしいプロジェクトだ。

 17年に気流子も同構想の中心地の一つ楢葉町を訪ねた。楢葉は環境・リサイクル分野の事業の拠点で、他所の先端技術を持つ企業を呼び込むため、100社規模の「ビジネス交流会」が定期的に行われていた。その熱心な議論を聞いた。

 進出企業と地元の橋渡しの役割をしていた企業の一つが、レアメタルの再生抽出などを行い、14年にいわき市に研究開発の拠点を移した株式会社アサカ理研。当時から注目していたが、同分野の中心的な役割を果たしている。

 更地に近いところからの先端技術の集積による復興。産官協同が今後も欠かせない。

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