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二十四節気の一つ「白露」が過ぎ初秋を迎えた

 猛暑続きの日々は過ぎたが、昼間は気温30度を超える真夏日が依然として多く残暑が厳しい。それでも朝晩は涼しくなり、季節が確実に移っていく。この7日から二十四節気の一つ「白露(はくろ)」に入った。

 涼(すず)やかな美しい響きを持つ言葉である「白露」とは。白井明大著『日本の七十二候を楽しむ』に「大気が冷えてきて露を結ぶころのこと。ようやく残暑が引いていき、本格的な秋が訪れてきます」とある。

 庭の葉にあふれるしらつゆを眺め、清少納言は「前栽(せんざい)のつゆこぼるばかりぬれかかりたるも、いとをかし」(枕草子)と初秋の微妙な風情を楽しんでいる。

 天候がまだ安定しない初秋は白のイメージと言われる。秋の風、秋の霧、秋の光、秋の大気、そして露の白は透明に近い白である。露とは水蒸気が集まって葉などに付着した水滴をいうが、わずかなはかないものなども表す。日本人の繊細な自然観、はかないものに心を通わす人生観を映してもいる。

 本格的な秋が燃え、色づく季節を迎えるのを前にして、はかなさを帯びた白い花が映えるのも、この時期である。白百合、ソバの花、木槿(むくげ)、白芙蓉(しろふよう)、白粉(おしろい)花など。

 初秋は不安定さを帯びた透明、空白の白い季節かもしれない。これが秋の深まりとともに吾亦紅(われもこう)の暗赤色、桔梗(ききょう)の青、コスモスのピンク、女郎花(おみなえし)の黄色、曼珠沙華(まんじゅしゃげ)(彼岸花)の真紅、山々の紅(黄)葉など強い色に彩られていく。最も過ごしやすい楽しみな季節も遠くない。

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