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コロナ禍で経験したことがないお盆の帰省

 いろいろ迷った末に石川県の実家に帰省している。両親とも数年前に他界し、家は誰も住んでいない。仏壇に線香をあげ墓参りするだけで友人とも会わなければ大丈夫と考えたのだが、寂しい話だ。

 東京駅で北陸新幹線「かがやき525」に乗る。これが夏休みの臨時列車であるのには少し驚いた。JRもなかなか太っ腹ではないか。

 東京-金沢間を最短2時間28分で結ぶ。いつもは満席に近いが、気流子の乗った車両には20人ほどしか乗っていなかった。2組ほどが子供連れだった。

 車内アナウンスでは、座席の消毒を徹底していること、車内の空気は6~8分ごとに入れ替えていることが告げられた。マスクを着用し、会話は控えめにとの乗客への要望も。後方の座席では子供がはしゃいだ声を上げ、父親が何度も注意していたが、最後は親が根負けした感じだった。

 菩提寺の住職には家の仏壇にお経をあげてもらった。いつもは読経後、茶菓を出して世間話をするが、お布施だけ受け取ってもらい、早々に帰っていただいた。

 スーパーに行っても客は少ない。毎年この時期に耳にする三橋美智也の盆踊りの歌「炭坑節」も流れていない。代わりに「新型コロナウイルス感染予防のため……」というアナウンスがあった。例年であれば、夜になると近所の家々も久しぶりで家族が集まり、何となく賑(にぎ)やかな雰囲気が伝わってくるのだが、今年は実に静かだ。今まで経験したことのないお盆である。

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