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日本には優れた地場産業がある

 日本には優れた地場産業があり、全国に知られるものも少なくない。例えば、鹿児島の黒酢や焼酎は現代人の味覚に合わせ工夫され、愛飲されてきた。地元企業や鹿児島大学では、酵母の研究が進んでいる。

 青森県八戸市では工業港である地の利を生かして昔から金属産業が盛んだ。現在は、スマートフォンやパソコン、テレビなどの画面の部材となるFPD(フラットパネルディスプレー)の生産拠点の一つ。

 山梨県では、ブドウ栽培からワインメーカーでの醸造まで一貫して管理できる人材を確保する教育や事業も盛んだ。地方の大半で過疎化が進むが、これらの地域に追い付け追い越せと期待する声は大きい。

 政府は、企業が社員を地方に派遣した場合に税制優遇する「人材版ふるさと納税」制度を創設し、今年度中の開始を目指す。企業が、地域おこしに興味のある社員や地元への貢献を望む中高年社員らに、政府認定の自治体プロジェクトに従事してもらう。

 研究者らがUターン転職をしやすくするための方策でもあり、都市から地方への人の流れを後押しし、研究者不足に悩む企業への人材供給を進める。アフターコロナの働き方に道筋をつくろうとする政策の一つだ。

 八戸市のFPD産業の学究的中心は八戸工業大学の工学部。「産官学の連携で、心豊かな未来社会の実現を目指します」(同大ホームページ)として、共同研究を企業に呼び掛けている。地方にはこの意気が必要だ。

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