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国と自治体がうまく連携して中小河川対策を

 熊本県南部を襲った記録的豪雨では国直轄の1級河川だけでなく、県管理の中小河川でも415カ所で被害が発生し、周辺が浸水した。地方分権により管理が移行された河川だ。

 それ以前でも1級河川は国、2級河川は都道府県、それ以外は市町村に任されていたが、治山治水が優先する政策の下では、実質的にすべての河川が国に一元管理されていた。しかし、地方自治体への権限移行で中小河川の管理は手薄になった。

 県管理河川の被害が多かったことについて、菅義偉官房長官はNHKの番組で「地方分権で国と自治体が管理する部分を分けたが、連携が大事だ」と述べ、地方分権の是非について検討するとしている。政治の妥当な方向性だ。

 地方分権を言い立てる人の中には「河川は流域社会の利害と結び付いているのだから、利用・管理の具体的方法は流域社会の判断によって決定されるべき」という趣旨の発言をする人がいる。

 確かに流域では、それぞれ特徴のある自然が形成され、人々は各水系の周辺に集落をつくってきた。その慣習や文化は尊重されなければならないが、まず砂防や河川改修などしっかりした管理が必要だ。

 中小河川対策は、甚大な被害が出た2017年の九州北部豪雨を機に、差し迫った課題になっている。一方、宮崎県は総面積の75%以上が森林だが、山間を走る河川利用を積極的に行い、国と連携して中小河川をうまく管理している。参考になるケースだ。

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