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九州や中部地方に甚大な被害をもたらした豪雨は「令和2年7月豪雨」と命名

 今月3日から降り続く雨で九州や中部地方に甚大な被害をもたらした豪雨は「令和2年7月豪雨」と命名された。豪雨被害は近年、毎年のように発生している。平成30年の西日本豪雨の記憶もまだ生々しい。

 被害に遭った人たちや住民は、異口同音に「こんな経験は初めて」と言い、それを「観測史上最大の」という気象庁の発表が裏付けるかたちだ。今回は、次々と雨雲を発生させる「線状降水帯」が豪雨の原因とされているが、近年の豪雨被害がかつてない大規模なものになっている背景には、地球温暖化による海水温の上昇がある。

 前提となる気象条件が大きく変わったのだから、治水計画も作り直す必要がある。今回甚大な被害を出した熊本県の球磨川は、これまでもたびたび氾濫(はんらん)していた暴れ川。しかし支流でのダム建設が頓挫し、治水対策が遅れていた。

 環境への影響から、民主党政権時代に盛んに「脱ダム」が唱えられた。確かに、環境にはマイナス面がある。しかし温暖化が進む中、まずは人命に関わる治水を優先しなければならないのではないか。

 一方でダムの治水機能の限界も見えてきている。ダム建設は中期的対策としては有効だが、長期的には、水の力を軽減し、豪雨と折り合いをつける、より大きな治水対策を進める必要がある。

 中国古代の堯、舜、禹の時代から、治水は為政者の基本的な責務である。短期、中期、長期を見据えた治水対策が求められている。

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