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カフェがなければパリとは言えない

 新型コロナウイルスが猛威を振るったフランスのパリで、カフェが15日から屋内営業を再開した。第2次大戦中も開いていたパリのカフェだ。約2カ月半ぶりの再開は経済社会活動の復活を何より象徴する。

 確かに、いくら街並みが美しくても、カフェがなければパリとは言えない。パリの楽しみ方はもちろん人それぞれだが、気流子などは街角のカフェの椅子に腰かけ、コーヒーを飲みながら店内や通りを行く人を眺めていると「ああパリだな」という気持ちに浸れる。

 パリのカフェには文化施設の側面がある。かつてサルトルやボーヴォワールがたまり場にしていたサンジェルマン・デ・プレのドゥ・マゴのような有名店である必要はない。

 テレワークが多くなり、これまで平日の午後などに来ることのなかった駅近くの喫茶店に入る機会が増えた。そこで気付いたのは、体の不自由な人が結構利用していること。足の不自由な老人が手押し車を使いながら時々、コーヒーを飲みにやって来る。家族に車いすを押してもらいながら来店する人もいる。

 最近は自宅でも、簡単においしいコーヒーを淹れることができる。しかし、ずっと自宅にいては、いぶせさが募ってくる。街の喫茶店でコーヒーを一杯飲むだけで、いい気分転換になるのだろう。

 とくに文化的な香りは高くなくとも、安価で提供している街のコーヒーショップ。高齢化が進む日本では、小さくない役割を果たしていると言えよう。

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