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韓国には映画・演劇部のある大学が国公立合わせて100近く

 手元にしばらくの間、韓国の音楽グループ「東方神起」のDVDがあった。ある人がぜひ見るようにと貸してくれたのだ。日本でも圧倒的な人気を誇っていて「あなたも知っておく必要がある」と言われて。

 このグループの熱烈なファンになることはなかったが、歌唱力、演技力、身体能力には圧倒された。メンバーの1人が兵役に就く前と後とで、どう成長したかも、その人物から教えられた。

 韓国の音楽、演劇、映画は日本でもファンが多く、両国の深刻な政治的対立など別世界の出来事のように思われてしまう。韓国映画の隆盛について、劇作家の平田オリザさんが興味深い文章を書いている。

 彼は大学教授でもあって、韓国の文化政策に詳しい。「私が大学で教えている事柄の断片」(内田樹編『街場の日韓論』晶文社)によると、韓国には映画・演劇部のある大学が国公立合わせて100近くある。

 人口比で日本の20倍。韓国の俳優たちは大学の演劇科を出ていて、古典の教養もある。伝統芸能も必須科目で、現代劇も時代劇も普通にこなせるという。政府には文化体育観光部という省庁がある。

 その予算は国民総生産(GNP)比で日本の約10倍。分断国家なので北朝鮮に対して文化的優位を示す必要があり、また国内市場が小さいので、輸出を前提にプロデュースしているという。そのために大事なのは顧客ファースト。東方神起の日本人ファンへの配慮は実に美しい。

(サムネイル画像:Wikipediaより)

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