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ブランド果樹などの海外流出防止を目的とした種苗法改正案は継続審議へ

 政府・与党が今国会成立を期した、ブランド果樹など農作物新品種の海外流出防止を目的とした種苗法改正案は継続審議となった。国会審議の時間が新型コロナウイルス対策で十分なかったことなどが理由で、ここにもコロナ禍の影響が及んでいる。

 種苗法は、発明品に対する特許法のようなもの。農作物新品種を知的財産として保護する法律で、穀物や果樹の開発者に25~30年、それらを独占的に販売する権利が与えられる。

 ところが現行法では、新品種の海外への持ち出しを防ぐことができず、日本の高級ブドウ「シャインマスカット」などが中国や韓国で無断栽培されるといった事態が起きている。法の不備は明らかで改正は時代の要請だ。

 ほかに青森県育成のリンゴの千雪、愛媛県の柑橘(かんきつ)、紅まどんななど少なくない品種が、中国国内で中国名が定着し販売されている。開発者があずかり知らないところで持ち出されるのは、ブローカーが暗躍しているからだ。

 改正案では、新品種などの「登録品種」について農家の自家増殖に開発者の許諾が必要になる。海外持ち出しがあった時、そのルートを速やかに特定し処罰するためだ。発明・発見者の権利保護は、自由主義経済を守るのに欠かせない。次期国会成立が求められる。

 一方、人々の生活に関する技術では、その平準化への期待もある。コロナ禍でも、先進国と途上国で医療技術の発展の度合いが異なることの弊害は大きく、見過ごせない。

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