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新聞コラムから。「蕪村の句<老(おい)が…

 新聞コラムから。「蕪村の句<老(おい)が恋わすれんとすればしぐれかな>は二百数十年も昔の人が詠んだとは思えず、作者名を隠せば平成の作品で通るだろう」(読売「編集手帳」平成21年11月4日付)。

 もう一つは小紙・上昇気流。「繰り返し読まれる本が名著、その中で100年単位でなお残るものが古典ということだろうか。『万葉集』であれ『平家物語』であれ、古典は長い時間によるテストをくぐり抜けて来た」(平成28年9月30日付)。

 一昨日の文化の日を挟んで後半に入った読書週間(今月9日まで)。その前の1日は「古典の日」である。

 世界最古級文学の「源氏物語」が文献(紫式部日記)に初登場した寛弘5(1008)年11月1日にちなんで定められた。古典を文学だけでなく、広く音楽や芸術、茶道や囲碁、将棋なども含めた文化的な遺産と捉えて顕彰する日だ。

 ちなみに「源氏物語」は21世紀を前に発表された米誌ライフのミレニアム千年の出来事百選に、日本からは広島被爆、明治維新と共に選ばれている。25カ国語以上に翻訳され、日本が誇る世界的古典の一つと評価されている。

 それでも「源氏物語」は、日本人にとっても「万葉集」や、芭蕉、蕪村の俳句に手軽に親しむようなわけにはいかない。原文はハードルが高いが、優れた現代語訳も多く、そこから入っていくという手も。私たちは時空を超えた未知の世界の旅を読書によってできるのである。

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