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製造業では規模の大きい企業合併が珍しく…

 製造業では規模の大きい企業合併が珍しくなくなった。日立製作所とホンダは傘下の自動車部品メーカー4社を合併し、新会社を設立することになった。4社の売り上げは1兆7000億円余。国内有数規模の自動車部品メーカーが誕生する。

 電動車向けに、燃料や電力の制御系部品、緩衝器などの足回り部分、ブレーキ部品などを製作する4社。記者会見で「それぞれの事業を組み合わせることで、競争力のある技術を確立したい」(日立副社長)と。

 世界的に自動運転や電動化などの流れが加速しており、その技術の発展方向は思わぬ向きを示す可能性がある。コスト削減や危機の分散をしっかりして、技術競争に後れを取らないようにしようという。

 ただ四つもの事業の統合は、自動車技術の全体の発展を見据えて行動するという受け身的な経営姿勢につながりかねない。自動車業界の方向の見えない競争環境の中で、技術を特化して開発し、他を牽引(けんいん)していく力を持つことも重要だ。新会社には、そのための配慮と工夫がいる。

 日本が技術大国への階段を一気に駆け上がっていったのは1970年代。特に半導体は技術の発展方向を読み取って、その方向に集中的に投資することができた。

 この時、政府の産業政策に従い、半導体のDRAM開発に特化して成功した。今は、政府が企業価値を決定する時代ではないが、自動車の電動化・自動運転の分野で、何とか一点突破したい。

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