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台風19号の大雨の影響で、阿武隈川や千曲川…

 台風19号の大雨の影響で、阿武隈川や千曲川、多摩川などが氾濫した。千曲川では堤防の決壊で大量の水が住宅地に流れ込み、被害状況がつかめていない。

 千曲川流域の長野市穂保地区では深夜、未明に水位が急激に増し、約70㍍にわたって堤防が決壊した。住民らの恐怖はどれほどだったか。自衛隊による救助活動の映像がテレビのニュースなどで流れているが、自宅のベランダに出て手を振る被災者の姿が痛々しい。地区内には孤立した施設もある。

 欧米諸国と比較して日本の降雨量は多い。集中的に雨が降り続き、洪水を起こすこともしばしばだ。千曲川も同様で、流域は過去何度も水害に見舞われてきた。そのたびに堤防の強化や上流のダム建設などで防災に尽くしてきた。

 しかし防災専門家らが口をそろえるのは、さらにハード面を整備しても今回のような大雨による被害を防ぐことは難しいということだ。気候変動によって、今までにない大雨や暴風による災害発生の恐れがある。4年前に起きた鬼怒川の氾濫は記憶に新しい。

 危機管理に詳しい防衛評論家の志方俊之さんは、危機に共通するものとして①予知することが難しい②予想の規模を超えている③平時の考え方では対応できない――ことを挙げ、その対応については「完璧な対処より拙速を」としている。

 従来、不得手と言われる個々人の臨機応変な避難行動や避難時の住民間の協力などが必須になってくる。

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