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「朝顔のしづかにひらく折目かな」(片岡…

 「朝顔のしづかにひらく折目かな」(片岡片々子)。蒸し暑い日々が続くが、早朝は少し涼を感じることができる。朝に花開くアサガオは、その青や赤の色彩で涼しさを感じさせてくれる。

 夏の風物詩といえばいろいろあるが、花ではアサガオを外すことはできない。家の庭にアサガオが植えられ、添え木をはい上るように巻き付いている光景がよく見られた。だが最近は、その姿を見る機会が少ない。

 かつては小学校の夏休みの宿題で、アサガオの成長を観察するという課題に取り組んだ児童が多かったからかもしれない。育てやすいので、どこの家でもアサガオが鉢や垣根、家の壁沿いなどに植えられていたことを思い出す。

 アサガオが日本にもたらされたのは、奈良時代に遣唐使が中国から種を持ち帰ったことによるという説がある。その時は花を観賞するというよりも、下剤など薬効のあるものとして種が珍重された。花の観賞が主体となったのは、江戸時代のアサガオのブームからだった。

 植木職人や下級武士が内職として組屋敷の庭で栽培していたという。品種改良も盛んで、さまざまな品種のものが作られたことが知られている。

 アサガオは早朝の暗い時刻に咲き始め、昼頃までにはしぼんでしまうことが多い。それは、薄い花びらの水分が夏の暑さで蒸発するためだという。美人薄命という言葉が思い浮かぶ。凛(りん)としたアサガオには貴婦人のような華やかさがある。

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