■連載一覧
  • 米大統領選まで1年 トランプ政権の攻防
  • 新閣僚インタビュー
  • 何処へゆく韓国 「親北反日」の迷路
  • 令和参院選 注目区を行く
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  • 戦後70年 識者は語る
  • 2015 世界はどう動く-識者に聞く
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  • 香港憤激 一国二制度の危機
  • 香港・中国返還20年 「一国二制度」の前途
  • 台湾に吹いた蔡英文旋風
  • ルポ・政権交代の攻防 台湾総統選
  • 二極化する香港 識者インタビュー
  • 香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く
  • 「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方
  • 揺れる香港 各派リーダーに聞く
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  • 2019/7/04
  • 2017/7/01
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  • 中国「一帯一路」最前線 バルカンに吹く風
  • 危機のアジア 識者に聞く
  • 南シナ海 強まる中国支配 安保専門家に聞く
  • ドゥテルテ大統領就任から3カ月 どこへ向かう比政権
  • 香港「自治」の行方 識者に聞く
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  • 中台関係の行方
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  • 蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
  • ASEANの夜明け アジアハイウエー7000キロルポ
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  • 新閣僚に聞く
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  • 憲法改正 私はこう考える
  • 衆院選大勝 安倍政権への提言
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  • 新閣僚に聞く
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  • 施行から70年 憲法改正を問う
  • どうなる「民共協力」 27回共産党大会の焦点
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  • 新閣僚に聞く
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  • 安倍政権 新たな挑戦
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  • 衆院選 自公圧勝 ~課題と展望~
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  • 2019/6/24
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  • '18沖縄県知事選ルポ
  • 歪められた沖縄戦史 慶良間諸島「集団自決」の真実
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  • 国防最前線・南西諸島はいま 第1部 与那国島・陸自駐屯地
  • 激震・翁長県政 「オール沖縄」の凋落
  • 普天間基地移設 経緯の検証と提言
  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
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  • 金正恩体制を斬る 太永浩・元駐英北朝鮮公使に聞く
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  • どう見る金正恩体制 日韓専門家対談
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  • 米中新冷戦 第2部 中国・覇権への野望
  • 米中新冷戦 第1部「幻想」から覚めた米国
  • 検証’18米中間選挙
  • 米国の分断 第3部 「自虐主義」の源流
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  • 米国の分断 第1部 断罪される偉人たち
  • 「米国第一」を問う トランプを動かす世界観
  • トランプのアメリカ 就任から1年
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  • トランプ大統領の衝撃 米国と世界はどこに向かう
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  • トランプVSヒラリー 米大統領選まで3カ月
  • オバマ外交と次期米大統領の課題
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  • 再考 オバマの世界観
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    伊勢 雅臣
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    河添 恵子
    河添 恵子
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    宮本 惇夫
    企業・経営
    中村 仁
    中村 仁
    元全国紙経済記者
    石平
    石平
    評論家

    「北の非核化」を逸らすフェイク情報

     歴史初の米朝首脳会談がシンガポールで開催されて今月26日で2週間が経過する。トランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の首脳会談の最大の課題は「北の非核化」だったし、その点は今でも変わらないが、時間の経過は全てを巧みに変質させる。トランプ氏のキャラクターも手伝って、米朝はあたかも友邦国のような雰囲気が醸し出されてきた。トランプ氏は金正恩氏に直通電話番号を与え、「いつでもコールを」といった具合だ。一方、北朝鮮はその後、米国批判を控え、両国関係が改善されてきたというイメージの操作に腐心している。

    800

    北朝鮮が過去実施した6回の核実験による地震波(包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)の公式サイトから)

     もちろん、それなりの根拠はある。北は核実験、中・長距離弾道ミサイルの発射を控えると共に、もはや使用できなくなった核実験所を破壊するなど、それなりのパフォーマンスを繰り広げている。3人の米国人人質を解放、韓国動乱で亡くなった米兵士の遺骨の返還など、人道面の努力も忘れていない。あれもこれも、決して悪いことではないが、シンガポールの米朝首脳会談はそのために設置された会合ではない。

     目的は北の非核化の実現だ。2週間も過ぎると、トランプ氏だけではなく、メディア関係者も当初の目的を忘れ、緊迫感は次第に薄れてきた。繰り返すが、両国関係の正常化はサイド・イベントとして大切だが、メインは北の非核化の実現だ。それが実現されなければ、「歴史初の米朝首脳会談は失敗だった」と後日、歴史家が判断を下すだろう。

     米国は北の非核化が実現できるまで金正恩氏の友邦国になる必要はない。米国は北の核能力を破壊するという戦略的目標を決して忘れてはならない。新しい友達を見つけるのが上手いトランプ氏は「金正恩氏とケミストリー(相性)があう」と誇示したというが、相性云々より北の非核化の早期実現に集中すべき時だ。

     要注意は、制裁論が後退し、経済支援の話がメディアで報じられてきていることだ。その背後に中国の情報工作、フェイク情報の拡大がある。

     米朝首脳会談の内容は米朝2カ国しか知らない。日韓両国は米国から、中国、ロシアは北側からその会談内容を聞く。韓国政府も日本政府関係者も米朝首脳会談の内容を直接ではなく、間接的に聞く以外にない。安倍晋三首相ならばトランプ氏から聞くが、その内容と実際の首脳会談のそれとが一致しているという保証は残念ながらない。色が付き、薄められ、時には全く内容が違う場合だって考えられる。だから、韓国政府筋とか日本政府筋で流れる多くの情報は既に変質していると受け取っていいわけだ。

     実際、米朝首脳会談後、中国は「制裁の時は過ぎた。制裁を段階的に解除して対北経済支援の話をしよう」というニュアンスの情報を流し出している。あたかも、北の非核化が実現できたか、ないしは、できる見通しが立った、という印象を与える情報を流すわけだ。気の早いメディアは直ぐに手を出す。その度に、「完全かつ検証可能で不可逆的な核廃棄」(CVID)は遠ざかる。

     恣意的にフェイク情報を流す側は巧みだ。直ぐに偽情報と受け取られるようなやり方はしない。それでは、フェイクか事実かを識別する方法はあるだろうか。一つある。「フェイク情報」は詳細な尾鰭が付いてくることだ。なぜならば、フェイクだから、それをカムフラージュするために、「ああだ、こうだ」「だから、こうだ」といった具合に説明が長くなるケースが多い。一方、「事実」の場合、多くは短く、あっさりしている。なぜならば、説明するとか、説得する努力が必要でないからだ。

     北の非核化の行方を考える場合、今後数カ月間はさまざまなフェイク・ニュースがメディアに流れてくるだろう。その時、そのニュースの長短をチェックし、説明の多い情報の場合、疑ってみることも重要だろう。フェイク・ニュースを流す人はどうしても多く語るからだ。

    (ウィーン在住)

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