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「冷たい」「おいしくない」「異物混入」これが中学校の食育か?

 またもや中学校の給食問題が浮上しています。神奈川県大磯町の2つの町立中学校で、給食の食べ残しが相次いでいたことが判明しました。小中学校給食の残食率は全国平均で7%ですが、大磯町の中学校では平均26%も残しているという状態。多い時で55%も残していたそうです。育ち盛りの中学生がこれほどまで給食を残すというのは深刻な問題です。大磯町の中学校の給食に何があったのでしょうか。

様々な問題がありながらも利用し続ける「給食」

 大磯町の中学校では、去年までは給食がなく、弁当を持参することになっていました。ところが、保護者の80%が給食を希望したため、去年1月から給食を導入することになったのです。給食といえば、お盆に乗った皿にパンやおかずなどが盛り付けられているイメージが一般的でしょう。しかし、学校に新たに調理施設を作ろうとすると費用がかさむため、業者が作った弁当を届けてもらうデリバリー方式を採用しました。

 この弁当は大磯町から20km離れた工場で作られています。食中毒など衛生上の問題で、20度以下に冷やして運搬されて来るので、カレーや肉類の油が固まったまま中学校に届きます。中学生たちには「冷めていておしくない」「味が薄い」と不評。さらにデリバリー形式の給食を開始した初日から髪の毛が混入されていることが発見され、その後も繊維、虫、ビニール片、金属片などの混入が続き、町によると計84件も異物混入があったようです。

 給食スタート時から問題のある業者だと中学校側は認識していました。ところが、大磯町は今年の2月まで調査を指示しておらず、弁当を提供しているエンゼルフーズ社との不自然な関係まで噂されることにまでなっていました。
 冷たく、おいしくない、さらに安全面も危うい、そんな給食を食べる気になれない中学生の気持ちも理解できます。空腹で、5、6時間目の授業に集中できないという声も上がっている深刻な状況です。大磯町ではエンゼルフーズ社との契約を解除する検討を始めたことを明らかにしています。

親の弁当に勝る食育はない

 デリバリー形式の給食は、給食室や給食センターを新たに設置するよりはコストが抑えられるメリットがありますが、それは肝心な中学生たちにとってのメリットではありません。弁当持参よりも給食が良いと望んだ保護者に、給食はデリバリーの弁当で、冷たいことや温められないことを学校側は説明していたのでしょうか。説明していなかったのであれば学校側の責任も大きいでしょう。

 保護者も朝の時間がない時に子供の弁当をほぼ毎朝作るのは大変なことは分かります。しかし、我が子の健康や食育を全て学校側に任せてもいいのでしょうか。今回のことは結果的にみれば給食の弁当を作っている会社や、異物混入があったことを知っていながら何もしていない大磯町に責任があるように見えます。

 しかし、事の発端は保護者が学校給食を望んだことです。小学校に供給している給食と同じなら、中学校でも学校側に任せられますが、給食センターが近くになく、学校から遠く離れた場所で作っている弁当をデリバリーすることを給食とするぐらいなら、いくら大変でも中学の3年間は頑張って弁当を作ってあげたいです。栄養士や調理師が考えるバランスの良い弁当はハードルが高いですが、親から3年間、毎日弁当を作ってもらうことで子供は学ぶことが多いでしょう。機械が作ったものはもちろん、人の手で作ったバランスの良い給食でも、親から作ってもらう弁当には適いません。毎朝早起きして作ってくれる姿を間近で見ているのであれば、なおさら感謝の気持ちが芽生えることでしょう。

 食育を望んでいるのであれば、保護者の弁当に勝るものはありません。子供が自立するまで食事の管理をするのは親の務めだと思って、弁当を作ることを頑張ってもらいたいです。義理の母は、子供3人分の弁当を中学、高校と6年間作り続けてきた人なので、私も義母のように子供が中学生になったら弁当を作る覚悟をしています。空腹でも残してしまう程の給食を食べさせるぐらいなら作ってあげたいと思います。

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