ワシントン・タイムズ・ジャパン

気候変動と飢餓貧困を緩和するモリンガ

気候変動による自然リスクの増加

 地球温暖化については、まだ懐疑論があるようだが、1900年から2015年までの自然災害による被害について、ヨーロッパの自然科学と工学における高等教育研究機関の1つで、ベンツの創業者も卒業したカールスルーエ工科大学(KIT)のリスクエンジニアのDr. James Daniellによって収集され計算されたデータがある。このデータに基づく図表を見れば、1975年以降、着実に自然災害が増え続けていることが明白だ。地球温暖化の議論はともかく、気候変動による自然災害が地球規模で確実に私たちの生活に人的、経済的に大きな犠牲をもたらしているのは事実で、今や気候変動は地域社会や宗教や文化や人種の違いを超えた人類共通の課題である。

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1900〜2015年の経済経費:洪水、地震、暴風が最大の損失をもたらした(James Daniell、KITプレスリリース058/2016より)

 20世紀初めから自然災害による経済的被害は7兆ドルに達し、自然災害による死亡者は800万人に及ぶんでいる。膨大な被害だ。これらの数字は、KITのJames Daniell博士のデータベース「世界の自然災害に起因する社会経済的損失(CATDAT)」が示したものだ。

 このデータでも明らかのように、気候変動は、ほとんどの人たちは「自分たちの問題ではない」と思っているが、私たち全員が日常の生活の中で、全員で作り出しているというのが「事実」であり、気候変動による農作物への被害も大きく影響し、地球上のすべての人たちが飢餓と異常気象の脅威にさらされているという「現実」がある。

 この原因は私たち先進国の人間の日常の生活スタイルから生まれているものだから、対策は、生活スタイルの根本的な価値観の転換を必要としている。だから、気候変動を緩和するように日常生活のスタイルを変えなければならないのだが、しかし、それはなかなか容易ではない。

 これまでの植林活動から学んだことを総合的に考え導き出した方法が、「奇跡の木」と呼ばれる「モリンガ」(Moringa oleifrra)を個人個人が地球規模で「普及する」ことで大きな変化を生み出すことができるということである。

モリンガによる気候変動緩和戦略~すべてにプラス~

 日本の研究(Villafuerte,and Villafurte-Abonal,2009)によると、一般植物の20倍、日本の杉の50倍のスピードで成長する「モリンガ」を植林することで、早くたくさんのCO2を吸収してもらって、気候変動の主要因といわれているCO2の増加を抑えて影響を緩和する上で極めて貴重な効果が期待できる。たとえば、世界のモリンガの植林栽培面積を10万haから100万haに拡大するとCO2を5ギガトン(50億t)吸収するのに相当する効果がある。

 気候変動による植生や農業への影響は、年々深刻になっている。世界経済活動の持続性にも深刻な影響を与えている。しかし、モリンガは気候変動の下でも強い耐性があり、年間の降雨量400㎜のような悪条件でも成長することができる。「モリンガの栄養特性」はよく知られており、飢餓が切迫している状況でもモリンガの葉の粉末を消費することで実質的な健康維持ができる。

 モリンガ樹木は、干ばつにも強く土壌浸食からも守ってくれ、安定的な資源を生み出し、開発途上国の小規模な農家にも収入の機会を提供することが可能である。

 多目的用途に役立つミラクルな樹木「モリンガ」を世界規模で普及することで気候変動を緩和し、飢餓貧困問題を改善することのできる「人類に与えられた最後の自然からの恵み」なのである。

 地球規模でモリンガを拡大するには、先進国と開発途上国の双方が協力して、モリンガの栽培から製品の販売促進まで取り組むことが不可欠である。“奇跡の木”モリンガが生み出してくれるスーパーフードの需要を世界市場で大きく拡大するプログラムの開発が、人類の明るい未来を創造することにつながる。

 地球人類の直面する一番大きな課題「気候変動問題」、所得格差による「飢餓貧困問題」を解決するために、「現在と将来の世代のために」「モリンガの普及推進」を選択する行動は、あなた自身や家族やそして人類にとって最も賢明な選択となる。

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