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憲法とは歴史だ!聖徳太子が作った憲法17条とは?

 憲法を学ぼう!シリーズの続きです!
前回は、憲法はどれくらい大切なのか?という記事で、「憲法は聖書ではない!」という話をしました。

 憲法も聖書も文章です。
ということは、誰か書いたモノです。

 私たちは、生まれた時から日本国憲法が存在していて、誰かが作ったなんて感覚がないかもしれませんが、紛れもなく誰かが作っています。

 そして聖書は書き換え不能なのに対して、憲法は書き換え可能です。
だって憲法に改正する手続きが記述されてますからね。そもそも作った時から、改正することが想定されている証拠です。

 憲法が決まると、国のかたちが決まります。
だから時代に合わせて変えながら運用するのが当たり前。実際に、日本でもそうしてきました。

 ということで、今日から何回かに分けて、過去の日本の憲法について、簡単に触れていこうと思います。
皆さんが「憲法」と聞いて思い浮かべるのは、日本国憲法と憲法十七条の2つという方が多いのではないでしょうか?
まずは、皆さん知っている憲法十七条から触れていこうと思います。

憲法十七条は誰が作った?

 作ったのはご存知、聖徳太子。

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 603年に冠位十二階を制定し、604年に憲法十七条を制定した
と、「丸暗記」したと思います。

 他にも、推古天皇の摂政をしていたとか、遣隋使を派遣したとか、法隆寺を建てたとか。
「丸暗記」事項が満載ですね!

 それでは、なぜ聖徳太子が憲法十七条を作ったのでしょうか?

歴史の「勉強」はつまらない!?

 と、その前に、大事な事を一つ。
日本史の勉強って、丸暗記ばかりでつまらないって思ってる方、たくさんいると思いますが、、、
その通り!!
丸暗記はつまらないに決まってます!

 しかし、歴史を楽しく、面白く、しかも覚えた事が忘れにくくなる方法もあります。
それは、「なぜ」を明らかにしながらストーリーにして理解していくことです。
これに従って、先ほどの「丸暗記事項」をストーリーにしてみましょう。
今まで見えてこなかったことが、見えてくると思います。

小野妹子は日本を救うヒーロー!?

 まず、日本以外の情勢から始めます。

 607年に、聖徳太子から遣隋使として、小野妹子が派遣されています。
今で言うと、優秀な外交官を派遣したということ。
これはなぜでしょうか。

 外交を考える上でのルールを一つ書きましょう。
外交官は困った時に派遣します。
中国や朝鮮半島の国々と、問題なく仲良くやっていたら、外交官をわざわざ派遣する必要はありません
仲が悪くなりそうだとか、日本がピンチだから、有利な状況にしようとして派遣します。

 実際に、この時期、中国大陸は荒れてましたし、日本が攻められてくるのではないかという危機感が募ってました。
日本の国を存続させようと、国内も必死です。

 ※ちなみに小野妹子が派遣されたのは、憲法十七条や冠位十二階より後ですが、これが最初ではありません。もっと前に遣隋使を派遣したこともあります。

教科書には、なぜ制定しかのか、はっきり書かれていない!

 次に、冠位十二階と憲法十七条に関しても、「なぜ」を明らかにします。

 と勇んでみたものの、手元にある日本史の教科書には、記載ゼロ!
なぜ、冠位十二階と憲法十七条が作られたか、書かれていません。

 しかし、諦めるのはまだ早い。中身を見れば、推測できます。

 冠位十二階を読むと、こんなポイントが書かれています。
才能や功績に応じて個人に与えられるもので、昇進する事も出来る。
外交で特に必要だった。
中央の豪族が対象

 さらに、憲法十七条の所には、こう書かれています。
役人の豪族たちの心構えを説いた
天皇に服従することを述べた

 さあ、情報が集まりました。
これらを元に、推理はじめ!!

冠位十二階で、スター選手をスカウト!

 冠位十二階の中に、

“外交で特に必要だった”

とありますね。
 これで日本国内だけの事情ではない事が明らかです。
この時代の「外国」とは、中国大陸と朝鮮半島のことだと思ってOK。
要するに、外国の脅威に対抗しようとして、対策を練っているのです。

 そのために、有能な豪族たちを出世させる制度を作ったのが、冠位十二階です。
これで、中央に有能な人が集まります。

 例えるならば、強いサッカーのチームを作るために、サッカーの上手な選手を集めているのと同じ。
スカウトして、強いチームを作ろうとしているのです。

強いチームを作るためのルールやスローガンが、憲法十七条

 しかし、単に優秀な選手を集めてもダメです。
スター選手がたくさんあつまっている野球チームや、サッカーのチームがいつも強いとは限りません。

 チームワークが大切です。
選手が一つの目的のために、連動して動いたり、パスを出し合ったり。
同じ気持ちで試合に臨むことが大切です。
そのために、チームのルール、テーマ、スローガンなどを作る事があります。
これが、憲法十七条だと思えば、分かりやすいのではないでしょうか。

 憲法十七条には、役人の心構えが書かれています。
つまり、外国の脅威に対抗するために、このように仕事をしなさい、という事です。

「憲法十七条なんて、心構えが書かれているだけで、あまり意味がないものだ」
なんて批判がありますが、私は非常に大切なことだと思います。

強いチームを作るためには、「服従」が必要

 十七条憲法の内容の最後に
天皇に服従することを述べた
と書きました。

 山川教科書さん、「服従」とは、また怖い言葉を使ってますね。
余談ですが、日本史では天皇を褒めたたえる言葉は一つも出てきませんが、悪口はたくさん出てきます。今回も例に漏れず、天皇を悪く言いたがってると思えば良いでしょう。

 さて、「服従」という表現が良いか悪いかおいておいて、意味としては、「天皇の言うことを皆がしっかり聞く」ということで良いでしょう。

 天皇の独裁じゃん、なんだか怖い。と思うかもしれませんが、逆です。
いう事を聞かない人がいるほうが、チームにとては恐いです。

 これまたサッカーで例えるなら、監督やコーチのいう事を聞かない選手がいると試合になりません。
強いチームは、監督の事を尊敬して、指示した練習メニューを消化し、試合でも監督の作戦の元で動きます。
天皇に「服従」というと、印象が悪くなりますが、簡単に言えば天皇を中心にしてまとまろうとしているのです。

憲法を考えるには、歴史の知識が必要

 今回は、憲法十七条を知るために、歴史のお話をしました。
ここで皆さんに気付いてほしいのは、憲法の事を知るためには、その時代背景や、抱えている課題、作った人の意図など、様々な情報が必要だということ。
言い換えれば、憲法は歴史と切り離せないということです。

 これまでも、この憲法を学ぼう!シリーズでは、世間で議論されている話題を“避けながら”進めてきました(笑)
9条を改正するのかどうか。
条文を変えるかどうか。
などなど、条文の事ばかり議論されています。

 もちろん、条文は大切なのですが、条文ばかりと“にらめっこ”していてもダメです。
良い憲法を考えるには、時代を捉えなければならないと思います。

 憲法十七条を考える上でも、条文ばかり見ていては見えてこないものがありました。
聖徳太子をはじめとする、当時の人々が知恵を結集して、日本を良い国にしよう、強くて立派な国にしようと考えた、知恵の結集です。

 2020年に、我々国民の手で憲法改正を審査しなければならないかもしれませんが、ちゃんと学ぶべきことを学ばないと審査出来ません。
少しずつでも良いので、共に勉強していきましょう。


東大文理両方に合格した男が綴る、受験の戦略
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