ワシントン・タイムズ・ジャパン

800万人以上の犠牲と770兆円の経済損失?

 下記の図は2016年の世界の異常気象の発生を現した世界地図(出典:気象庁HPより)である。世界の異常気象の情報がすべて報道されるわけではないし、断片的にならざるを得ないので実感を持ちにくいのが現実である。しかし、この図を見れば異常気象が地球規模で広がっていることは一目瞭然である。

 過去のデータでも1900年から現在までに800万人以上の生命が失われて、7兆ドル(約770兆円)以上の経済的な損失を受けている。(近年の壮絶な自然災害の推移:独カールスルーエ工科大学)
 この数値はドイツ最古の工業大学であるカールスルーエ工科大学がCATDATという「世界の自然災害に起因する社会経済的損失」に関するデータベースを持っており、それから導かれたものである。

 昨年の世界の難民の総数は6000万人を超えている現実は単に紛争によるものだけではなく、異常気象と食糧不足と貧困も背景にある。

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気候変動はかつてない脅威を世界にもたらす!

 「21世紀の“新常識”は世界のあちこちで難民が大量に発生すること。そうした事態を生み出す地球温暖化を放置することは安全保障に対する大きな脅威となる」世界の軍事関係者が警告(eolニュース)

 地球温暖化に興味のある人間が「また言ってるよ」と思われるかもしれない。しかし、この発言は「安全保障」に携わる世界の軍事関係者たちの発言である。自らの国家、国民の安全保障を担う人たちの言葉には説得力がある。

 米外交政策委員会のメンバーで、アメリカ安全保障プロジェクト代表のステファン・チーニー准将は、「気候変動は歴史に残る人道的な脅威だ。すでに世界中で食料や水の不足、異常気象などによって多くの人々が住む場所を奪われ難民化している。すでにこれは新常識だ。中東やアフリカなど、欧州の玄関先にある地域が気候変動で不安定化が加速。アラブの春、シリアの戦争、サブサハラアフリカでのボコハラムの台頭に影響を与えたのは間違いない」と分析している。

 各国の軍の指導者たちは、「地球温暖化」「気候変動」が「紛争」や「難民問題」などを生み出し、安全保障上の脅威を増大・加速させると警告している。それはもう未来の問題ではない。今すぐに行動することが必要なのだ。

子供たちの未来を破壊してはなんの意味もない

地球温暖化問題では、必ずと言っていいほど「2100年までの気温上昇を、産業革命以前と比較して摂氏2度未満に抑えなければならない」という目標が唱えられてきている。現時点までに排出されてきた二酸化炭素の量だけで、1.5℃まで(あと0.65℃)は確実に上昇すると言われている。

◆現段階産業革命以降、地球の気温は既に約0.85℃上昇している。135年間で0.85℃の気温上昇が、近年の極端な気象現象を引き起こしていること考えると、すでに「危機的な気候変動」を経験していると言える。これから先、加速度的に異常気象が起こる可能性がある

 人類にとって豊かさとは、お金や経済ではなく、安心安全に暮らせる環境、平和な地球を残すことなのである。経済をいくら拡大しても、子供たちの未来を破壊してはなんの意味もないことを理解する必要がある。

◆産業革命前よりも「摂氏2度」気温が高くなるとどうなるのか?
米国学術研究会議IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)世界銀行などにより予想されている。
・アメリカの山火事や野火の規模が、現在の4倍から8倍に上昇する。
・ハリケーンの強さが2%から8%増しになる。
・様々な生物(特に両生類)が絶滅の危機に瀕する。IPCCの予測では、20%から30%の動植物の絶滅の危機が強まる。
・北極圏の氷の融解が引き続き起こり、1年あたり30%縮小を続ける。
・アメリカ、インド、アフリカの穀物生産高が10%から30%減少する。
・淡水の供給力が20%減少する。
・海面が26センチから82センチ上昇する。

 以上のような、これまでにないような予測不可能な異変が様々な地域で続くことになる

◆気温上昇を摂氏2度未満に抑えることは可能なのか?
結論から言えば、相当困難である。「可能」とはいっても「不可能に近い可能」だ。わずかな希望が残されている、といった感じである。

産業革命前から2100年までの気温上昇を摂氏2度未満に抑えるには、今後85年間、「凄まじい勢い」で温室効果ガスの排出量を削減する必要がある。
 どれくらい凄まじいかというと、2050年までの35年間で、温室効果ガスの排出量を約80%から90%削減させる必要がある。
この条件を満たすために「凄まじい勢い」で温室効果ガスの排出量を削減するには、「凄まじい勢いの社会(生活)の変化と技術の革新」が要求され、そのためには国際社会、各国政府、地方自治体、ローカルコミュニティ、企業から個人に至るまで、すべてのレベルでの「凄まじい努力」が必要だ。

◆地球温暖化も改善できる樹木「モリンガ」の植林

 モリンガには、一般の植物に比べて20倍、「スギの木の50倍」近くの二酸化炭素を吸収する働きがある。
 地球温暖化防止のための高い環境保全効果が期待されており、また種やオイルに含まれるタンパク質には、大気汚染物質を引き寄せて固める働きがある。この働きによって、汚れた水なども浄化できる。モリンガは、荒れた乾燥地帯や汚れた水しかない過酷な環境でも育つ植物のため、「奇跡の木」と呼ばれ、環境保全を目的にしたアジアやアフリカなどで植林活動も行われているが、地球規模で植林が進めば明るい未来づくりに役立つ。
 人間の呼吸から出る二酸化炭素は、年間約320kgである。一般の木であれば植林から10年以上の木が約23本必要になるが、モリンガは植林から2年以上の木が2本で吸収できる。
 そのため、非常にコストパフォーマンスに優れた樹木で、環境保全と人類社会の貧困対策といえる。
 モリンガは温かい地域で生息する植物なので、日本では寒さ対策を行いながら育てると上手く育てることが出来る。成長が早いので、急速に進行する地球温暖化に歯止めをかける環境保全策として、世界中で行うことの出来る大きな対策である。すべてのレベルでの「凄まじい努力」をモリンガ植林の実行に!

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