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ユーキャン様、『人を呪えば穴二つ』ですよ

 ユーキャンの流行語大賞への批判が止まらない。批判の的になっているのは、今年の初め頃にある女性のブログがきっかけになり政治的に取り上げられた「保育園落ちた、日本死ね」である。この言葉が特定の層に支持され、国会に取り上げられるほど有名な言葉になったのは事実である。だからと言って、その年を代表する言葉に相応しいか否かは別問題である。

 私は、この言葉を選んだ選考委員はもちろん、この賞の主催者としてユーキャンという企業も社会的責任を取るべきだと考えている。理由は以下の通りである。

1 流行しても不適切な言葉は選考対象から外すべきである。

 事実、2012年に有名お笑い芸人の母が生活保護をもらっていた事から流行した、生活保護や生活保護受給者を表す言葉である「なまぽ」は、不適切として選考対象から外れている。したがって、選考委員や主催者は「なまぽ」はダメだが「日本死ね」は良し、と判断したと言える。

2 自分の不幸を、全体を呪う事で解消する感情は危険である。

 では「日本死ね」は不適切ではないだろうか?私は「なまぽ」どころか「税金高い、なまぽ死ね」くらい、不適切な言葉だと思っている。誰でも自分の不幸を自分自身でしょい込むのは苦しいものだ。それを解消する最も卑劣な手段が、「社会全体を呪う」事と「特定の集団を呪う」事だ。前者がテロや無差別殺人を引き起こし、後者が特定集団へのリンチや差別を誘発する。

ところが、日本には左翼革命と言う名のテロリズムに憧れ、何ら反省していない人達がマスメディアに大勢いるせいか、後者への警戒は過剰なほどなのに前者への警戒が極めて甘い。それが「日本死ね」という聴き様によっては無差別殺人にも結びつく危険な言葉を選定したのだとしたら、選考委員は全員、文化活動を止めた方が日本のためである。

3 生涯学習そのものの否定である

 では、我が身の不幸はどのようにして解消すべきなのだろうか。言うまでもなく、努力に努力を重ね、それでも解消できないものは引き受けるしかない。落ちた保育園が認可保育園かどうかは知らないが、日本にはそれ以外にも子供を預ける施設は存在する。また、自治体によっても保育園の空き状況や選定方法は異なる。それらをくまなく調べて多くの夫婦達は子供を育ててきたし、今でも子育てをしているのだ。

 そして、これらも「学習」である。

 保育園に落ちた程度で学習を放棄し社会を呪う者をなくす事こそが、生涯学習社会の目標のはずだ。ところが「生涯学習のユーキャン」が、「保育園落ちた、日本死ね」を流行語大賞トップ10に選定したのである。

 今後は、「○○試験落ちた、ユーキャン死ね」という言葉が、あらゆる試験の合格発表の後に呟かれるだろう。この不見識な会社が倒産するまでは。

 最後に、呪いの言葉を選定した選考委員及びユーキャンに「人を呪わば、穴二つ」という言葉をお送りして、本稿を終わりたい。

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