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ネット時代の選挙のあり方

 東京都知事が辞任し、参議院選と東京都知事選が行われることになりました。公職選挙法の改正により18歳以上に選挙権が与えられ、インターネット選挙運動についても一部許可されています。しかし、まだまだ規制が多く、ITを活用した選挙としては課題が多いと言えます。多くの人が、無意識に公職選挙法に違反する可能性も高く、国は選挙についての周知をインターネットで行っています。

総務省 なるほど!選挙

明るい選挙のシンボルマーク「白バラ」

明るい選挙のイメージキャラクター「選挙のめいすいくん」

 しかしいったい、どのくらいの国民が知っているのでしょうか?

選挙のめいすいくん

 「主権者教育のための成人用参加型学習教材」なども用意されていますが、それを利用した教育を受けたことのある人は、何人いるでしょうか?

 ネット上での選挙運動に関しても、立場や時期によって出来ること・出来ないことが変わります。選挙公示後から投票日までの期間とそれ以外の期間での違いや、政党・候補者(被選挙人)、有権者、未成年者、非有権者での違いについて、きちんと把握している人は少ないのではないでしょうか。

 地方自治体の選挙管理員会も、投票への呼びかけや選挙に関する啓蒙活動を行っています。

東京選挙

 東京都では、中学3年生に学習用冊子「Let’sすたでぃ選挙」を配布し、「18歳選挙権フォーラム」の開催や「選挙出前授業・模擬選挙」などの取り組みを行っています。特定の政党や候補者の応援にならないように、中立公正な教育を地道に展開していくことが大切であると言えます。

 さて、ネット選挙解禁という話題が出たとき、ネットで投票ができるようになったと勘違いした人がいました。実際には、ネットで選挙運動が一定の条件・制約の中で出来るようになったということでした。

 インターネットの普及スピードに法律が追い付かないというのは多くの分野で起きたことですが、選挙に関しても同様でした。残念ながら、規制にしろ活用にしろ多くの課題が残されています。

 今後、ネット投票が可能となる日が訪れるかもしれません。実際、一般企業や団体等では「ネット投票」の使用が多くなっています。また、ネット選挙システムのサービスも実際に提供されています。海外では、電子投票やネット投票を既に導入している国や地域もあります。選挙費用の削減や投票率の向上に効果が出ています。日本で導入するにあたっては、もっとも懸念されているのがセキュリティ面で、違法投票や得票結果の改ざんといった問題が発生しないか、ということです。

 クラッキングやハッキングに対する対策は、日々進歩しています。勿論“いたちごっこ”の部分もありますが、アナログ選挙のリスクと変わらないレベルになり、コスト面や投票行為の便利さを含めた総合評価で電子投票が上回れば、変えていけば良いと考えます。

 投票率を上げるためには、投票のしやすさ以外にも重要なことがあります。投票したいと思える候補者がいることです。それはすなわち、政治への関心を高める必要があるということでもあります。立候補者、政党に関する情報を、しっかりと見極めることが大切になります。その為の情報を提供するサービスも出てきています。

 もちろん、政党や候補者のホームページ、ブログ、SNSなどの情報をチェックして比較することも出来ます。しかし、それはあくまでも、政党や候補者の思惑に基づく情報でしかありません。では、メディアが発信している情報はどうでしょうか。これまた、各メディアの思惑が反映され、加工された情報でしかないとも言えます。

 より多くの情報をチェックし精査する能力、情報リテラシーやメディアリテラシーが問われます。もちろん、政治課題、社会問題についての知識も必要になってきます。国政選挙であれば、外交や国際情勢も知る必要があります。選挙で選ぶ人に求められるものは何なのかをきちんと認識しておくことが大切です。

 IT技術、ネットなどの情報を、上手く利用して、自分自身でしっかりと考えて、投票に行くことが大切です。未来のあるべき姿をきちんと描いて、そこに向かって、今必要なことは何であるのかを捉え、それを実行できる人は誰なのかを考え、しっかりと投票を行いましょう。棄権するということは、すべてを投げ出すということであり、民主主義世界では無責任な行動であると感じるべきです。

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