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父の日に込められた、幸福と尊敬と愛のカラー

 6月の第3週日曜日は父の日でした。5月の母の日にはカーネーションをプレゼントしますが、父の日には何の花をプレゼントするかご存知ですか?
 実は、バラをプレゼントするんです。日本ではあまり定着していませんが、父の日のきっかけを作った人が、亡くなった父の墓前にバラを供えたのが始まりです。父の日も母の日同様、ある人物がきっかけで誕生しました。今回は、母の日に続き、父の日の発祥についてご紹介します。

●男手ひとつで育ててくれた父への感謝の思い
 父の日のきっかけとなったのは、アメリカのジョン・ブルース・ドット婦人です。ドット婦人が幼い頃、南北戦争が勃発。父親のウィリアムさんが召集され、子供6人は母親が育てることに。ですが、母親は過労が元でウィリアムさんの復員後間もなく、亡くなってしまいました。それ以来、再婚もしないで一生懸命6人の子どもたちを育てあげてきたウィリアムさん。ウィリアムさんは、子供達が全員成人したのを見届け、生涯を閉じたのでした。
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 そんな父親に感謝していたドット婦人は、教会の牧師にお願いして、父の誕生月の6月に父を讃えるための礼拝を行いました。当時すでに母の日が始まっていたため、ドット婦人は父の日もあるべきだと考え、「母の日のように父に感謝する日を作ってほしい」と牧師協会へ嘆願しました。そして、1910年6月19日に最初の父の日の祝典が、スポケーンで行われたのでした。この祝典の際に、ドット婦人がウィリアムさんの墓前に生前好きだった白いバラを供えたことから、YNCAの青年が自分達の父を讃えるために、父が健在の人は赤いバラ、亡くなっている人は白いバラを身につけたと伝えられています。
 ドット婦人の活動はそれからも続き、当時のウッドロー・ウィルソン大統領にも活動のことが知れ渡りました。そして1916年、ウィルソン大統領はスポケーンを訪れ、父の日の演説を行いました。これによって、父の日が認知されるようになったのでした。
 その後、1972年、国の記念日としてウィリアムさんの誕生月である、6月の第3日曜日が、「父の日」として正式に制定されたのです。

●父の日のイメージカラーは、幸せ、愛、尊敬を表す大切な色
 発祥したアメリカでは、父親が健在の場合は赤いバラ、亡くなった場合は白いバラを贈りますが、日本では黄色のバラが主流になっています。なぜ、黄色のバラなのでしょうか?
 日本には、1981年に設立された、日本ファーザーズ・デイ委員会が開催している「父の日黄色いリボンキャンペーン」があります。このキャンペーンでは、幸せや幸福の象徴の黄色を、父の日のイメージカラーとしているのです。このことがバラの花の色と合わさり、黄色のバラを送る風習ができたためだと考えられています。
 黄色をイメージカラーにしたのには、幸せや幸福の象徴の色だからという理由だけではないようです。黄色は、身を守るための色としてイギリスで生まれました。イギリスには、昔から黄色のものを身につけると身を守ることができるという言い伝えがあります。それがアメリカにも渡り、愛する人の戦場での無事と帰還を願う黄色いリボンとなったのです。こうして黄色は、命にかかわる大切な色、そして、愛と信頼と尊敬を表す色として世界各国に広がっていきました。そして、黄色は世界で最も大切にされている色のひとつとして知られるようになったのでした。

●感謝のメッセージを込めて花束を
 黄色にこんな大切な意味が込められていたとは知りませんでした。ただ、父の日には必ずしも黄色、赤、白のバラを贈らないといけないということではありません。それに、黄色のバラを贈る際には、花言葉にも注意する必要があるとか。どうやら、黄色のバラは「嫉妬」や「別れましょう」など父の日には好ましくない花言葉を併せ持っているそうです。黄色1色だけで贈るよりも、他の色や、他の花と一緒に花束にして贈るのもいいのではないでしょうか。
 バラの花以外にも、ひまわり、百合(白)、蘭(白)など、父の日に贈るのに相応しい花がいくつかあります。特にひまわりは、バラの花の次に人気が高く、「元気」、「明るい」といったイメージがあるため、いつまでも元気で、家族の中心でいてほしいという願いを込めて、贈られることが多いそうです。
 今年の父の日は過ぎてしまいましたが、日頃の感謝を伝えきれていない場合は、感謝のメッセージを添えて、バラやひまわりなどをプレゼントしてみてはいかがでしょう?

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